2部分:第二章
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瓦の勇壮な天守閣がそびえているのだった。周りは石垣に覆われ天守閣の入り口が目の前にある。そこを彼等と同じ観光客達が出入りしていた。天守閣の最上階から街を眺める人達も見える。
「何かこの天守閣を見るのは久し振りですね」
「そういえばそうじゃな」
一行は今は天守閣のすぐ下にいた。そこからその天守閣を見上げながら話をしていた。
「わしもここに来たのは久し振りじゃよ」
「そうだったんですか」
「思えばここにもよく来たのう」
そうして博士は昔のことを回想しその思い出を語りはじめた。
「この辺りは昔兵器工場があってのう」
「ああ、戦争中ですよね」
「それで物凄い爆撃を受けたのじゃ」
大阪もかなり手酷く空襲を受けたがその目標の一つだったのだ。大阪城は天守閣だけが奇跡的に残ったが周りは完全に廃虚になってしまったのだ。
「その前にここで日本軍ともな」
「大立ち回りだったんですね」
「その通りじゃよ」
博士にとっては実に懐かしく気持ちのよい思い出であった。
「帝国陸軍も海軍もわしの好敵手に相応しかった」
「何かこの博士ってあちこちに敵いるよな」
「そうだよね」
この時も二人の足元にいるライゾウとタロが話す。
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