第六話 中間地点の都市を占領せよ
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に過ぎないのだ。
「司令官、アカツキ帝国の兵士を殺せば金貨1枚は、出すっていってもな……」
「そのアカツキ帝国の兵士が、ここに攻めてこないんじゃ話になんねえよ」
これも兵士達のやる気が見いだせない理由の一つだ。何しろ最初はエルメスの港町を占領した後に、その付近の町や都市も占領はしたが、そこから全く動きがないのだ。いつ来ると言う緊張感は、最初のうちはあったが、しばらくすると攻めてくる気配を感じる事がなく、今のような緊張感が欠けた状態が続いている。
「アカツキ帝国兵士は一人一人が、スゲー魔導師だって聞いたぜ」
「それ本当か?」
「逃げ帰った兵士から聞いたから本当だと思うぜ」
そんなうわさ話をしながら時間潰す二人の若い帝国兵士。そもそも、戦争に勝ったからといって平民出身の二人の生活が劇的に変化するわけでもない。例え平民出の自分が戦場で功績を立てても、自分達が所属している貴族の隊長様の功績になるので、特にやる気を見いだせないのだ。
戦争中でもあるのに穏やかな空気だが、それは突然として敗れる事になる。
それは、アカツキ帝国軍が保有しているレシプロ戦闘機、攻撃機の烈風と流星の攻撃隊がフラークに攻撃を仕掛けたのだ。突然のロケット弾と爆弾投下の攻撃により建物が爆発していき、突然の攻撃に都市にいる兵士達はパニックを起こした。
「敵だ!」
「何だ。何かの魔法か!!」
先ほどまで平穏な空気は、突然と殺伐とした戦場の空気に包まれる事になる。アカツキ帝国空軍の烈風と流星は最優先攻撃目標の馬舎と龍舎を破壊していく。ここに待機していた馬と翼龍は死亡、もしくは致命傷を負い暴れまわり、馬舎と龍舎の馬と翼龍を暴れるのを抑えるようにする兵士達もいたが、たいていが突然のアカツキ帝国の空爆により、浮足だって事態を修正するものは少なかった。
そもそも、この都市は軍事都市としての機能は備えていたが、度重なるアカツキ帝国の敗北により多くの士官、下士官となる兵士が戦死してしまい、そのため士官、下士官不足が起きており、練度もお粗末な物であった。そのため、事態を収拾して直ぐに戦闘態勢を取ろうとする部隊もあったが、大抵が寄せ集めの新兵であった為に、指揮系統は混乱していた。
「弓だ!弓で射落とせ!」
帝国指揮官の命令を聞いて弓をもった兵士が、空にいる烈風と流星に向かった矢を放つが、速度が軽く600キロを超える烈風と流星に照準を揃える事も出来ずに、何より弓では烈風と流星の高度に届くはずもないので、帝国兵から放たれた矢は届くことはなく、無残に地面に落ちていく。
そんな弓兵の攻撃に気がついたアカツキ帝国航空隊は、20mm機関砲の雨を降らせていく。
だが、彼らの地獄は始まったばかりだ。空の攻撃が終われば、今度は帝国にと
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