第五話 帝国以外の敵と接触する
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!」
「はい!」
島田は臨時に建設された野戦病院に向かう。そして医師に見せると、衝撃波で頭を強く打ちつけ、脳震盪を起こしただけで命に別条がないと判断され、打撲や捻挫もあるが、骨には異常は見つからなかったそうだ。
「あれだけの砲撃と銃弾の雨でよく生きてたな」
「凄く運の良い女性でしたね」
食堂にて晩飯を食べながら、生き残った女性について話し合う島田と清水の二人。そのとき、一人の士官が声をかけてきた。
食堂では今日の生存者についての話で持ち切りであった。
「だいぶ噂になってるな」
「あれだけの攻撃の中を脳震盪と打撲と捻挫だけで済まされて生きているんですから、それは噂にもなりますよ」
その翌日の昼に生存者の銀髪女性が目を覚ましたので、第一発見者の島田も事情聴取に参加する事になった。数名の士官に囲まれながら事情聴取は始まった。
「ファルマート大陸遠征部隊、アカツキ帝国陸軍大尉の島田義弘」
「私は、ブルーム王国所属のダルト・フ・ブルーム王の四女のアナだ」
お互いに自己紹介をする。ちなみに言語が、アビス大陸に使われていた言語に似ていたので、そのため理解は直ぐに出来るようになっている。
「何故他国の軍が我がアカツキ帝国に攻撃を仕掛けた?」
「我がブルーム王国は帝国の属国だ。帝国の要望を断る事は出来ない。」
そして事情聴取は続く。ブルーム王国は南西に位置する小国の一つで、今回の討伐隊に帝国の命令で指揮系統に組み込まれて戦う羽目になったとの事だ。
「そして、帝国軍に組み込まれた私達ブルーム王国軍は、貴様らの攻撃で帝国軍と同様に全滅した。」
淡々と喋っているが、その表情は苦々しい表情であった。
「どうして王族の貴女が戦っていた?」
「私は側室の子供だ。故に、王位継承も低い私は必然的に軍人となるべく育てられた。だが、軍人となるべく育てらた理由は、王族に男性が一人しか生まれなったのもある」
まさか他国の王族が捕虜となるとは思わなったようだ。話を聞く限りに、島田以外の士官達の顔は苦い表情だ。厄介な人間が捕虜になってしまったと。
「現在は、我々は帝国と戦争中です。帝国に組しています貴方を捕虜として扱います。ですが、王族ですので士官待遇の扱いをさせていただきます」
「奴隷として扱わないのか?」
「我が国は、そんな事はしません」
「変わっているな。いくら側室の女といっても、王族を奴隷とすれば、そちらの国にも箔がつくだろう」
「そんな恥知らずな行為は、我が国の元帥閣下は行いません」
そこに、事情聴取に参加していた陸軍士官が断言するように呟く。それから事情聴取終了後は、捕虜であるが、相手は小国ながらも王族であるため士官部屋を用意させた。その
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