第31話子供は時に本質を見抜く
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事や74層のコーバッツさんの事もあって竜兄の《軍》に対する印象は《笑う棺桶》と同じくらい悪い。
ーーーそっか、それで《軍》のメンバーを投獄したんだ。昨日の恐喝で抑えが効かなくなっちゃったんだ。
「最悪の結果にキバオウは強く糾弾され、もう少しで彼を追放出来るところまでいったのですが・・・追い詰められたキバオウは、シンカーを罠にかけるという強行策に出ました。シンカーをダンジョンの奥深くに置き去りにしたんです」
「《転移結晶》は!?」
「まさか手ぶらで!?」
「彼はいい人過ぎたんです。キバオウの丸腰で話し合おうという言葉を信じて・・・3日前の事です」
「あのカス・・・睾丸を一つ踏み潰す」
「やめてやめてやめて」
シンカーさんって人、キバオウに騙されてダンジョンに置き去りにされたんだ。どうしてこんな酷い事が出来るの?
シンカーさんもキバオウがどんな人なのか知らない訳じゃないだろうにーーーあれ?なんだろう、すごい既視感を感じる。
「かなりハイレベルなダンジョンの奥なので身動きが取れないようで、全ては副官である私の責任です。ですが、とても私のレベルでは突破出来ませんし、キバオウが睨みを効かせる中、《軍》の助力は宛に出来ません。協力を得られても、ライリュウさんが《軍》のメンバーほとんどを投獄してしまったので、それも叶いません」
「え?オレのせいなの・・・?」
別にそんなつもりはないと思うけどーーーあたしじゃフォロー出来ないなコレ。ユリエールさんはそんな事ないって言ってくれてるけどーーー
「そんな所に、恐ろしく強い四人組が街に現れたという話を聞き付け、こうしてお願いに来た次第です!」
「それってようするに・・・」
「キリトさん!アスナさん!ライリュウさん!ミラさん!どうか私と一緒に、シンカーを救出に行ってくださいませんか!?」
あたし達にシンカーの救出を手伝って欲しいって依頼しに来た、そういう事だった。話を聞いた以上、力になりたいけどーーー
「わたし達に出来る事なら力を貸して差し上げたいと思います。でも、こちらで貴女のお話の裏付けをしないと・・・」
「無理なお願いだって事は私にも分かっています!でも彼が今どうしているかと思うと、もう、おかしくなりそうで・・・」
ユリエールさんはキバオウとは全然違う、けど《軍》の人間のイメージがすでに嘘つきだらけという印象で定着してしまっている。この話が本当であっても嘘であっても、竜兄が《軍》の人を助けに行くのかな?竜兄はここまで聞いて助けに行かないような冷たい性格はしていない。でもーーー
「大丈夫だよ、ママ」
突然、さっきまで椅子に座ってうたた寝していたユイちゃんが口を開いた。
「そ
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