第31話子供は時に本質を見抜く
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たまに竜兄が何を考えているのかさっぱり分からない時があるよ、全くーーー
「あっ!みんな、ヒーローが帰ってきたぞ!」
「あっ、帰ってきた」
「おいちゃーん!!」
「ただいま〜〜〜「ただいまじゃないよ」グヘッ!?」
昨日《軍》の連中を無双という名のリンチで追い払って見事に子供達のヒーローになった竜兄が呑気にただいまなんて言ってきたから顔面に平手打ちをかました。
「勝手に出てったのは悪かったって・・・」
ほー、何を怒っているのかは分かってるんだ。では勝手に出てってあたしを怒らせて、どこに行ってたのかな?
「ほら、見てみろよコレ」
「何それ・・・って《軍》のシンボルじゃん!!」
「潰して来たぜ」キラン
「キランじゃないだろ!何したんだよ!?」
「何って、投獄したに決まってるだろ」
「だからどうやって!?」
まさかの《アインクラッド解放軍》の殲滅!?みんな揃って顎が外れてるよ!!子供達だけがすごいキラキラした目で見てるよ!!じゃあ何!?なんか外が騒がしいと思ってたら竜兄が《軍》潰してたの!?あのギルド規模だけなら《血盟騎士団》より大きいのに何でそんな事が出来たの!?いくら竜兄がバケモノだからって無理でしょーーー
「まあ流石に人数が多すぎたから、《オーバーロード》使った」
『え?』
《オーバーロード》ってーーー74層のボス戦で使ったアレだよね?あの後すごい頭痛で気絶してたのにーーー何で今そんなに平気そうなの?
「いやー、毎日家の振り子時計の振り子がゆっくり見えるように慣らしておいて正解だったな」
「なんだそのバカみたいなトレーニング!!」
「バカとはなんだバカとは、大きな力はその分不可がデカイんだよ。少しずつ慣らして実戦に使用するモンなんだよ」
「《オーバーロード》ってそんなに簡単そうなの?それとも簡単そうに見えてすごく大変なの?」
そういえば竜兄、数時間時計とにらめっこしてたけどーーーあれ練習だったんだ。なんか竜兄が段々分からなくなってきた。
「まあそんなことより・・・ホレ、お客だ」
「お客?」
竜兄が右手の親指をクイッと玄関に向け、あたし達はそこに立っていた灰色のポニーテールの女性にようやく気が付いた。
「初めまして、ユリエールです」
「《軍》・・・の方ですよね?」
「全員投獄したんじゃなかったの?」
「誰が全員なんて言った?」
この灰色のポニーテールの女性ーーーユリエールさんは竜兄が投獄した《アインクラッド解放軍》のメンバーだった。何で投獄したはずの《軍》のメンバーがここにいるのか竜兄に聞いたら、確かに全員なんて言っていなかったから言い返せない。なんだろう、すごく悔しい。
「昨日の
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