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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第51話 血の約束
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拶も兼ねてさ」
「うん! 行くっ!」

 そう言ってカイトとモカは月音の方へ向かった。

 途中から、モカは走り出した。……ムラムラしている様だ。カイトの血を吸い損ねたせいだろうか……? 兎も角、モカは月音との距離をつめ。

「つくね、おっはよーー!」

 がばっ、とその背中に抱きついた。

「わーー!」

 月音は、モカからのアタック? を受けて、その反動で、手に持っていた封筒を思わず破いてしまった様だ。そして、それと同時に強めの風が吹き……、完全に飛ばされていった。
 もう、回収は無理だろう。

「おはよう。つくね。大丈夫か?」

 少し遅れて、カイトも月音に挨拶を交わした。

「カイト、モカさんおはよう」

 2人の方に振り向き挨拶を返した。
 どうやら、月音は昨日の怪我の問題は無さそうだ。顔色も問題なさそう。……砕蔵に痛めつけられたのに、それだけで大した男だと思える。

「ああ。……って、 何やら飛ばされていったけど大丈夫なのか?? あれ、破れてるし」

 宙に舞いながら、飛んでいく紙を眺めながら、カイトはそう返すと、笑顔で月音は答えた。

「うん。もう良いんだ!(間違って…無いよな そりゃ不安もたくさんあるけど)」

 どこか吹っ切れた様子で、……清々しい顔で月音は答えた。

「そうか…。 じゃ、教室へ行こうぜ。遅刻はゴメンだしな」
「「うん!」」

 3人は学園へと向かった。




「そうだ! つくね… 昨日はありがとう… つくねの言葉… わたし絶対忘れないよ!」

 その道中 モカは月音に、感謝を伝えていた。

「いや……… そんな………」

 モカからの感謝の言葉だ。月音は盛大に顔を赤らめた。
 
 そんな時だった。モカは……身体を悶えさせ。

「あああ…… もう… ダメ…」
「へ? も、モカさん??」

 つくねにゆっくりと近付く。完全に距離をゼロにした途端。

「………ッ〜〜我慢もーできない〜っ えいっ!」
“かぷっ! ちゅうううう〜”
「!!!? 言ってええェえッ!」
「(つくね…… サンキュ。……危なかったな……、オレ)」

 横で2人を見ていたカイトは、心の中で月音に礼を言っていた。月音の姿が、自分の姿だったかもしれないから。

「また、また吸われたーーーッ」

 月音は首を押さえながら左右に行ったり来たりしていた。血が噴き出しているから、やっぱり痛そうだ。

「ごめんねーー! つくねってば、やっぱりいい香り(・・・・)がするから…」
「ははは……相変わらず、良い反応(リアクション)だ。面白いよ、月音」

 2人は動き回るつくねを見て笑いながら言った。

「ね…? カイト!」

 
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