4月10日 入部の日
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仮入部期間が5日あったのだが、私は総合理科研究部以外の部活を見て回っていた。やっぱり、総合理科研究部に入ろうか悩んでしまって、入部締切当日に見ることになってしまった
うーん、やはり私には決断力がないんだろうか。この部活には情熱を持ってないんだろうか
まぁ、見るだけ、見て決めればいい
決意を固め、そっと、理科室のドアを開ける。そこには、女子1人、男子3人がいた
うわぁ・・・・女子率低かったか、と内心後悔する
でも、その中には見慣れた顔があった
「覚元・・・・くん?」
同じクラスになった、覚元和仁くんだ。でも、席も遠いし、あまり話したことはなかった
「ここに、入部するの?」
「あぁ、ここにいるこのメガネかけた小さいやつ、善田の誘いでな」
善田と呼ばれた男子は、メガネを少し上げて「どうも・・・・」と小さくつぶやき、苦笑いをした
「この、善田くんって子と友達なの?」
「小学校からの馴染みでな」
「あ、そうなんだ・・・・」
そこで会話は終わってしまった。なにか、だれか、話したほうがいいんじゃないか?
「ねぇねぇ、名前、なんていうの?」
明るい声でニコニコ笑いながら話しかけてきたのは、唯一の女子だった
「皆木美佳っていうの。そっちは?」
「私は最上由紀。もがみんとか呼ばれてたけど、好きに呼んでいいよ」
「あ、じゃあ、普通に由紀って呼ぶね」
すると、由紀は不思議そうな顔をした
「あれ?みんなもがみんって呼ぶんだけど、下の名前で呼ばれたことなったなぁ」
由紀は嬉しそうに自分の頭を撫でながら笑った
「じゃあ、私は、美佳って呼ぶね。よろしく、美佳!」
なんだか、早速違うクラスの友達ができたような気がする。由紀がフレンドリーな子でありがたかった
でも、そんな中、この教室では女子トークだけが響き、男子の声は全くしなかった
盛り上がってるのは女子だけだったか・・・・男子とも話さなきゃなぁ
「そうだ、紹介するね、この二人、同じクラスなの」
随分とタイミングよく、由紀が、残りの二人に手を添えた。善田と、もうひとりの名前は?
「あ、俺、才茂裕之って言うわ。よろしく」
軽く手を上げて、だるそうに挨拶するこの男子は、才茂というらしい。が、扱いにくそうだ、苦手かも知れない
「ぼっ・・・・僕は、善田也哉って言います。よっ・・・・よろしくお願いします」
もじもじしながら恥ずかしそうに自己紹介をしたのは、さっき覚元くんがちょっと触れた善田くんだ。メガネを少し上げるのは癖だろうか
この人なら話せるかな・・・・
ガラッ!
勢いよくドアが開いて、私はびっくりして飛び上がってしまった
「うわっ!」
善田くんは声も上げた
「うわっ、とは失礼なー!俺はこれでもこの部活の顧
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