11部分:第十一章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第十一章
「わしにこの程度のミサイルなぞ!」
「効かぬというのか!」
「当然のことだ!」
ヒデヨシはその目を見開いて言い放つ。
「そしてだ。我が奥義の一つ」
「来るか」
博士はヒデヨシの今の言葉を聞いてまた述べた。
「奥義でか」
「左様。豊臣流古武術の一つ」
「何だよ、それ」
「初耳だよ」
ライゾウとタロはまたヒデヨシの言葉に突っ込みを入れた。その闘いを見守りながら。
「それを今ここで受けてみよ」
「面白い。それでは見てやろう」
博士も不敵な笑みと共に返す。
「御主のその奥義とやらをな」
「よかろう」
ヒデヨシもその言葉を受けたのだった。
「それではだ」
「おおっ!?」
「遂に!?」
ライゾウとタロが驚きの声をあげる。すると。
ヒデヨシは両手首を付け根のところで合わせそのうえで開いていた。そうしてそこから黄金の光を放ったのだった。
「超時空波動砲!!」
「むうっ!」
「これを受けて生きていた者はおらん!」
博士に対して告げた言葉だ。
「そのからくりごと消え去るがいい!」
「博士!」
「悪が消え去るのかよ!」
「まさかこのベルサイユで!」
小田切君達が思わず声をあげた。それはまさに究極奥義であった。
光は一直線に飛びカイザージョーの胸を貫かんとしていた。その光の速さは到底巨体のカイザージョーのかわせる速さではなかった。
光がカイザージョーを直撃した。辺りを黄金の光で包み込む。しかしそれが消え去った時には。何とカイザージョーは無傷でそこに立っていた。
「ちっ、無傷かよ」
「案外しぶといんだね」
ライゾウとタロはカイザージョーが無傷なのを見て苦々しい声をあげた。
「折角面白いことになると思ったのによ」
「何ともないみたいだね」
「ちょっと待った」
小田切君はその彼等に対して問うのだった。
「君達はまさか博士が敗れることを期待しているのかい?」
「っていうか一度敗れてそこから立ち上がるのがヒーローものの王道じゃねえかよ」
「そうじゃない、やっぱり」
彼等は能天気な調子でこう小田切君に返すのだった。
「だからなんだけれどさ」
「駄目かな」
「若し博士が敗れたら僕達元の世界に帰れないかも知れないんだけれど」
小田切君は顔を顰めさせてまた彼等に対して告げた。
「それでもいいの?」
「ああ、それは安心していいぜ」
「何時でも帰れるからね」
しかし彼等は落ち着いて小田切君にまた返した。
「そんなの何時でもよ」
「小田切君が不安になることはないよ」
「またそれはどうしてなんだい?」
小田切君は顔を顰めさせたまま再び彼等に問うた。
「何時でも元の世界に帰られるって。どういうことなんだい?」
「ほら、これ」
「これがあるから
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ