第5巻
放課後の出来事
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てから多数決を取るか」
「ま、一夏が作るデザートは間違いなく僕らのプライドを粉々にする破壊力を持ってるから皆覚悟が必要だよ?」
そう言ったセシリアだったので、見本として作ってきたパフェを一人一口で食べてもらってから多数決を取る事にした。ラウラの援護射撃としてはいい塩梅だが、果たして女子の口に合うか心配していた俺がいた。するとしばらく落ち込んでいたが、戻ってきた途端に見事一組女子全員にヒットさせたのだった。
「織斑さんのデザート!めちゃめちゃ美味しい!」
「それでそれで!」
「織斑さんが裏方をやってくれるなら、料理はいいとしてメイド服どうする!?私、演劇部衣装係だから縫えるけど!」
一気に盛り上がりと共に、クラス女子一同の口に合った事で一安心した俺。今の状態を鎮めるような野暮はしないが、蒼い翼公認のメイド喫茶なら客足はこちらが集中して来るだろう。何しろ零CEO兼社長は料理好きと言う噂が全世界に発信しているし、俺も超一流の手腕を持つ者としてここにいる。
「メイド服なら俺の伝手があるが、執事服が似合う男装女子がやれば更に客足が来るだろう。メイドに関しての接客やらはセシリアの専属メイドに連絡を取ってもらいたいが、構わぬか?セシリア」
「構いませんわ、街にあるメイド喫茶みたいなサービスも必要ですわね。確か蒼い翼関連のメイド喫茶にも伝手がありますので、私のよりも宜しいかと思いますわ」
セシリアからの助言でそう言えばあったな、と思い全員一致で一年一組の出し物は蒼い翼公認のメイド喫茶に決定した。俺らの知り合いを呼んで接客に関してを学べばいい事だし、何事も経験させる事も良さそうだと思った。
「・・・・てな訳で、一組は蒼い翼公認のメイド喫茶となった」
職員室で待っていた千冬・・・・織斑先生にクラス会議での報告として来ていた。
「無難なものを選んだと思えば、蒼い翼公認喫茶と言う事か。企みは無さそうだが、どうせ一夏が裏方としてメニューのほとんどを作る気なのだろ」
「企みはないが、それに関しては正解とでも言っておこう。ちなみに立案は田島でもリアーデでもないし、騒ぎたい連中でもないラウラが立案した」
「・・・・それはホントか?」
「えーと、マジです」
一瞬キョトンとした千冬は沈黙後、それから一言告げて来たのでマジだと言ったら二度瞬きしてから盛大に噴き出した。
「ぷっ・・・・ははは!ボーデヴィッヒか!それはそれで意外過ぎるのも程があるが、しかし・・・・くっ、ははっ!アイツがメイド喫茶?アイツが日本に来てから随分と変わったな」
「やはりと言うか意外だよな?」
「それはそうだ、私はアイツの過去を知っている分、可笑しくて仕方がないぞ。ふ、ふふっ、アイツがメイド喫茶・・・・ははっ!」
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