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異世界にて、地球兵器で戦えり
第四話〜ファルマート大陸に遠征せり
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異世界に対する戦闘は、アカツキ帝国は初めてではない。既にアビス大陸に多くの実戦を経験している兵士達によって構成されている。そのため、この戦闘に対する緊張感はあるものの、そこまで興奮するほどでもなかった。砲兵科による攻撃が先制で、そこから本格的な戦闘が始まる。アビス大陸で嫌という程に、味わった戦闘方法でもあるからだ。

「撃ち方はじめぇぇえ!!」

戦闘指揮官の号令と共に、砲兵科の70式榴弾砲が一斉に敵歩兵に対して発射された。その轟音と共に、ファルマート大陸にての戦争が始まったのだった。

ーーー。

そして時は進みアカツキ帝国の話に入る。アカツキ帝国に属する国防省にある作戦会議室にて陸・海・空・特の四軍の高級将校が集まり、そこに健太郎も出席していた。

「報告します。現状のファルマート大陸に先行しました第二艦隊及び陸軍第四師団が、見事に帝国の港町と軍港でもあるエルメスを占領。その後は、野戦基地を構築。基地構築後に何度か、戦闘も繰り広げましたが、これを見事に撃退しています」

「うむ。ここまでは順当だな」

健太郎の呟きに対して四軍の高級将校は頷く。この流れに対しても予想していた通りであったので、然したる驚きもなかった。これもアビス大陸にて経験した戦闘と、その後の占領下に町に対する対応も同じように機能していれば、それほど驚くに値はしなかった。だが、問題はここからだ。

「順当に勝ち進むのは良い事だ。だが、問題は我々が順当に勝ち進み、敵が狂気に走る事だ。」

「焦土作戦の事ですか?」

「そうだ」


アカツキ帝国がアビス大陸にて戦争をしていた時の話だ。現在のように順調に勝ち進み、敵の需要拠点を占領していた時である。敵国が焦土作戦を実行に移して、アカツキ帝国が予定した補給物資の配給レベルを超えて、一時的にせよ混乱が起きた事があった。焦土作戦は確かに、敵軍の動きを鈍らせるので、戦術の一つとしては有効かも知れないが、それゆえに自国民の信頼をどん底に落とすデメリットもあり、万が一にも勝利しても、自国の土地を利用価値が低い物にしてしまう行為であるため、逆に国力を落とす行為にもなりかねないハイリスクな作戦である。


「ですが、逆に焦土作戦を実行に移してくれれば後の占領もやりやすくなるかも知れませんよ。」

「簡単に言うな。焦土作戦で失った町の復興と食糧支援。これを実行に移すだけで、どれだけの金がかかると思っている。我々の戦争目的が、帝国に支配されている他種族の解放が目的だ。敵国の住民を見捨てる行為は、出来ないのが現状なのだぞ」

互いに焦土作戦に対する意見も分かれる。焦土作戦で民衆の関心を失わせて、逆にこれを好機としてアカツキ帝国に引き入れるようにする一派と、焦土作戦で失った民家と食糧の支援に対して莫大な金
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