第四十三話 レベルアッパー制作者
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」
御坂さんがノリツッコミの後に聞いてきたことはどうやらアウトだったらしい。だが今はちゃんと運転できる身分になっている訳で、俺はキーを回してエンジンを掛けた。
『了解ですの……あ、見つけましたわ』
「それじゃ、出発しますか」
白井さんが木山先生の車を発見したようなので、俺はゆっくりと車を発進させたのである。
「い……意外と安全運転なのね……」
「超そうですね。もっと超急発進とかすると思ってました」
「いやいや、そんなことしてたら免許持ってても普通に掴まるから」
御坂さんと絹旗さんに答えながら車を走らせるが、安全運転とはいえ法定速度を少々上回るぐらいのスピードは出している。白井さんからの情報では高速道路には交通規制が掛けられていて、俺の車はその規制を通り抜けて木山先生の車を追いかけて良いらしいので、そこからは飛ばすつもりだ。
『そこから高速に乗ってくださいですの』
「了解」
高速道路に乗ろうとしたとき一度停止させられたが、俺の車を確認した後でバリケードを開けて通してくれた。
「こっからは本気で飛ばすからな」
俺はそう宣言するとアクセルを目一杯踏み込む。
「オートマかと思ったらやっぱり超マニュアルでしたね」
「そりゃそうだよ。何でオートマだと思ったんだ?」
一気に加速していく中で絹旗さんが変なことを言ったので思わず聞き返してしまった。
「今と違って、町中を走ってるときは超スムーズでしたから」
「むぎのの運転手は町中でもギアを変えるときにガクンって衝撃が来てた」
絹旗さんの説明に滝壺さんが付け加える。一応「むぎのの運転手」とは言っているものの、実際にはアイテムの運転手なのだと思う。浜面はまだアイテムに居ないはずなので別の運転手なのだと思うが、変速時に衝撃が来ると言うことはそれほど運転がうまくないのだろう。
「ほら、超今みたいなやつです」
俺がギアを変えた瞬間を見計らって絹旗さんが言う。
「あー、一応普通に運転するときは気をつけてるからね。今のはギア変える直前までアクセル踏んでたからだよ。まあ、次のギアに入れるとき回転数が合ってなくてもなるけどね」
俺がクラッチペダルを踏み込んだ瞬間のことだったので、それに沿って答える。基本的には加速状態がいきなり惰性になるので、体が前に押されるような感じになるのである。しかし通常、変速時の衝撃はクラッチを繋いだときにエンジン回転数と速度が合ってない状態で発生するので、そっちの方も付け加えておく。一応、エンジン回転数が低い状態だと体が前に、エンジン回転数が高い状態だと体は後ろへ押される感じになる。
「ってか、アンタどんだけスピード出す気よ!?」
俺が
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