機動戦艦ナデシコ
1299話
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していた。
ヒュドラから放たれたファントムに至っては、それこそこの戦域を縦横無尽に跳び回り、チューリップ、カトンボ、大型戦艦の区別なく攻撃していく。
勿論ファントムは1基ずつだとそう対した威力はない。
だが、ファントムは数が揃っており、愛と直撃により威力を増した48基が俺の意志に従って獲物に食らいつく狼の如き動きで次々に敵の装甲を貫き、内部でビームやレーザーを発射しては、再びビームソードを展開して装甲を突き破りながら外へと姿を現す。
ここまで暴虐を振るうヒュドラだったが、勿論ニーズヘッグに装備されている武器はヒュドラ以外にも存在している。
エナジーウィングから放たれた刃状のエネルギー、腹部拡散ビーム砲、頭部ビームバルカンといった射程の短い武器は、チューリップから姿を現してナデシコに……そしてニーズヘッグへと近づいてくるバッタを次々に撃破していく。
戦闘時間は30秒にも満たない、短い時間。
だが、その短い時間でナデシコを半包囲しつつあった木星蜥蜴の戦力はその殆どが消滅してしまっていた。
そして、俺の攻撃はまだ終わらない。
「後顧の憂いは絶たせて貰うぞ。ここでお前達の戦力をこれ以上ない程に消耗して貰う」
確かに木星蜥蜴は無人機なのかもしれないが、それでも無限に戦力を出してくるという訳にはいかない筈だ。
バッタやジョロといった無人機だって、製造するのに相応の資源やエネルギーの類が必要となる。
ましてや、カトンボ、大型艦、チューリップといった代物に関しては1隻作るのにどれだけ資源やエネルギーが必要かは考えるまでもない。
そうである以上、折角のニーズヘッグのお披露目だ。ここで木星蜥蜴の戦力を大量に消耗して貰うのは、次に俺達がどんな行動を取るのかはまだ不明だが決して悪い事ではなかった。
「ナデシコ、聞こえるな? イネス、向こうのチューリップの集団がいる位置の地下は安全か?」
『え? え、ええ。あの辺は地下空間とは反対方向だから問題ないけど……』
「そうか。愛、直撃」
通信を切ってから、再び精神コマンドを使用。
そしてランツェ・カノーネの砲口をチューリップやカトンボ、大型戦艦がまだ残っている場所へと向ける。
最初にナデシコの方へと向かってきた方向だけに、そこにはまだそれなりに戦力が存在していた。
精神コマンドを使ったランツェ・カノーネでも撃破は出来るだろうが、ある程度の数がいるだけに出来れば一網打尽にしたい。
そんな風に考えた俺が攻撃の手段として選んだのは……
「フレイヤだ、食らえ」
その言葉と共に、ランツェ・カノーネの砲口の下、グレネードのようになっている場所からフレイヤ弾頭が発射される。
一見するとミサイルのようにしか見えないその兵器は、真っ直ぐに目標の中心点
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