こんなので大丈夫なの?
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次の日・・・
ソーサラーの取材を受けた次の日、俺たちはギルドへと帰って来たのだが・・・
「なんだか騒がしいね?」
「うん、どうしたのかな?」
ギルドの中が妙に騒がしい。いや、いつも騒がしいことに違いないんだけど、いつもとは違った騒がしさがある。これは一体・・・
「んん?」
じっと目を凝らしてみると、そこにはここ最近ギルドに顔を出していなかったナツさんと、評議院の人、そしてマスターが何やらお話ししているように見える。
「ナツさんが抱えてるあれ、何かな?」
俺の隣にいる少女が不思議そうに首をかしげる。言われてから気付いたけど、確かにナツさんの腕の中には黒い毛で覆われた、動物のような生物がいる。
「犬・・・ではないよね?」
「うん。なんだろうあれ」
あまりにも見たことが無さすぎてかなり不信感を持っている俺とウェンディ。エクシードって訳でもないよね、何か魔物とかなのかな?
「エルザさん」
気になって仕方なかったので、丁度近くにいたエルザさんに話しかける。すると、彼女は俺たちの方を見るなり、いきなり両脇に抱え込んでくる。
「な!?え!?」
「え・・・エルザさん!?」
まるで荷物を持つかのように軽々と持たれた俺とウェンディは目を白黒させている。俺たちを抱えた緋色の女性は、ナツさんとルーシィさんの前へと歩いていく。
「私たちも行こう、もちろんグレイもだ」
「俺もかよ!?」
何の脈絡もなくそう言うエルザさん。隣にいるグレイさんが驚いた顔をしているが、果たしてどこに行こうとしてるんだ?
「エルザも?」
「楽しそうじゃないか」
笑みを浮かべながらルーシィさんに答えるエルザさん。ただ、両脇に抱えられている俺たちはそれどころではない。
「あの、ちょっと・・・」
「どこに行くんですか!?」
ギルドに帰ってきたばかりだったので何の話をしているのかさっぱりわからない。
「ちょっと待ちなさいよ」
「みんなストーップ!!」
それを見ていたシャルルとセシリーが待ったをかける。それに気づいたエルザさんたちはゆっくりとそちらに向き直る。
「留学でしょ?何日間も連れ回すのは困るわ」
俺たちが捕まっていた間に近くにいるギルドの仲間から話を聞いていたシャルルとセシリー。何でも大魔闘演武で活躍したギルド間で交換留学生として各ギルドを見て見聞を広めてほしいといった意見が評議院から来たらしい。それで、そのメンバーにここにいる俺たちが行こうとしているようだ。
「なんでだ?」
なぜシャルルがそう言うのかわからないエルザさん。それに対して俺とウェンディが答える。
「実は今度蛇姫の鱗のラウルを連れてエクシードの村に行こうと思ってま
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