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戦国異伝
第二百五十一話 周防の戦その一

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                 第二百五十一話  周防の戦
 信長は朝が来るとすぐに兵達に飯を食わせてすぐに進軍を再開させた、そして歩いて一刻半程経った時にだった。
 斥候達が戻って来てだ、信長に報告してきた。
「います」
「魔界衆の軍勢が」
「その数四十万」
「そして水軍も多くいます」
「そうか、やはりな」
 信長は馬上でその報を聞いて言った。
「それだけおるか」
「陣は魚鱗です」
「魚鱗の陣です」
「魚鱗の陣で今にもです」
「こちらに来ようとしています」
「よし、わかった」
 その全てをl聞いてだった、信長はあらためて言った。
「我等も魚鱗の陣で向かうぞ」
「はい、そしてですな」
「そのまま敵に向かいますな」
「うむ、あえてな」
 信長は確かな笑みで幸村と兼続に応えた。
「そうする、さすればな」
「敵がどう出るか」
「それ次第で、ですな」
「我等もここで」
「動きを変えますか」
「そうじゃ、しかしまずはじゃ」
 今のこの状況ではというのだ。
「魚鱗で向かうぞ」
「わかりました」
「ではその様に」
「そしてじゃ」
 さらに言うのだった。
「すぐにじゃ」
「陣をですな」
「変えられる様にしておく」
「何時でもですな」
「その心構えもしておきますな」
「仁は変幻自在であれ」
 信長は二人に確かな声で答えた。
「生きものの様にな」
「はい、それでは」
「敵の動きを見てですな」
「陣を常に変えていき」
「まずは一戦ですな」
「少し戦う」
 信長は馬上からこうも言った。
「そしてじゃ」
「そのうえで、ですな」
「いよいよですな」
「奴等をですな」
「完全に倒しますな」
「そうじゃ、そうする」
 こう言うのだった。
「わかっておるな」
「無論です」
「それでは」
「それではです」
「全体の采配はです」
 ここで出て来たのは森と池田だった、やはり信長を護る軍勢を率いるのはこの二人だ。そして信長自身の護りに毛利と服部もいる。
 二人はだ、こうも言ったのだった。
「上様の周りに敵が来ても」
「ご安心下さい」
「上様はゆうるりとです」
「采配と執られて下さい」
「頼んだぞ、そしてじゃ」
 信長は宗茂も見て言った。
「御主もじゃ」
「はい、存分に戦います」
「ではな、まずは戦う」
 そしてというのだ。
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