第三話 拷問の始まり
[8]前話
美濃は、確かに拳銃の密売の一部始終を見ていた。
適当な頃合いを見て、携帯電話で警察に通報するつもりだったが、
それより早く この女に見付かってしまったのだった。
しかし、偶然はやはり偶然であり、組織に依頼された事実などありはしない。
美濃が黙り続けていると、女は少し困った顔になった。
「どうやら簡単に口を割りそうもないですね。早く言わないと、
こちらも実力行使に出ますよ」
その言葉を聞いて、結衣はビクッと身体を震わせた。
「実力行使?」
「なに、ちょっとした軽い拷問ですが、威力は大きいです」
女はそう言うと、胸ポケットからピンセットを取り出した。
美濃は、何が起こるか分からず、
ただ目で女の行動を目で追っていた。
女は、美濃のブラウスのボタンを下から2つ目までをそっと外した。
「ちょっと、な、何するの?やめて!」
女は、美濃の言葉を無視し、ブラウスを左右に開いた。
すると、美濃のお腹が現れた。
その腹部は引き締まっており、肌は透き通るように白い。
女の目は、白いお腹とスカートの境目のところに向けられた。
そこには、縦に一筋、亀裂のような美しいへそがあった。
まさに「へそ美人」である。
「ちょっと、どこを見てるのよ?」
「あなたのおへそを見てます。私、実は女性のおへそが結構好きなんですよ。
それにしても、とても美しいおへそですね。羨ましい」
女はピンセットの先端をへそに軽く当てた。
その瞬間、美濃の腹全体がピクリを動いた。
「あふっ!」
美濃の口から息が漏れた。
全く予想もしてなかった部分を刺激され、驚いたのだ。
「待って、やめて、変なことしないで!」
美濃は、幾ら同性とはいえ、自分のへそという場所を他人に注目され、
恥ずかしい気持ちが噴き上がっていた。
女は薄笑いを浮かべている。
「おへそっていうのは、生まれた後に、
なぜ人間の身体に残されているか知っていますか?それは拷問する為なんです。」
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ