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魔法少女リリカルなのはINNOCENT ブレイブバトル
DUEL15 届く声、失う心
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「坊っちゃま!!!」

出て行ったのを確認して鹿島は桐谷に近づいた。

「大丈夫だ………」
「しかし………何時もよりお顔が優れませんが………」
「いや、これは………」

「キルモードの後遺症だよ」

部屋に入って2人に声を掛けた人物がいた。

「クレイン博士………」
「今日も手酷くやられたね………」

そう言いながらクレインは懐から栄養ドリンクに使われるビンを取り出した。

「これは………?」
「痛み止めと栄養剤が配合された薬……とでも思ってくれればいい。飲めば少しは楽になるだろう」
「助かる………」

そう言って桐谷は直ぐに飲み干した。

「明日には効力が出ると思う。それで少しは楽になれば………」
「ああ、ありがとう………」

お礼を言う桐谷だったがクレインは俯いたままだったのを見て不思議に思った。

「どうしたんだ博士?」
「桐谷君、君は私を恨んでないのかい?私が君の父に協力しなければ君がわざわざ有栖零治を殺すこともないのに………」
「協力したのは進んでではないでしょ?鹿島から聞きました。何か父に秘密を握られていると」

そう言うと驚いた顔をして鹿島を見る。

「その内容を知っているのか?」
「いいえ。ただ秘密を握られているとしか知りません。それもたまたまお2人が話していたのが聞こえてきただけですので………」
「そうか………」

そう聞いて少し安堵したクレイン。

「だが、私も責任を感じてはいるんだ。彼がやろうとしている事はある意味、桐谷君がやろうとしている事よりも更に酷く、本人以外から見れば悪質で誰も認められるものではないだろう」
「それは一体………」
「悪いがそれは言えない。………だが、もしその時が来て、桐谷君がそれを止めようとするのなら『希望』を預けようと思う」
「希望………?」

そう言ってクレインは桐谷に1枚のカードを渡した。

「今は分からなくても良い。出来ればそう言う事態にならなければいいとも思っている。………だけど物事は中々思う様に行ってくれない。済まないね、これくらいしか私には出来る事は無い」
「博士………」

受け取ったカードをしっかりとホルダーに収めた。

「今回のデータを元にキルモードを更にアップデートするけどそれに恐らく2週間ほど掛かると思う」
「となると実際に結構するのは………」
「GWだね。それまでにしっかりと準備をしとくべきだね。それじゃあ私は失礼するよ」

そう言って部屋を出るクレイン。

「あっ、最後に1つ、今の内に言っとくよ。私は決行の日、逃がさせてもらう。成功するにせよ失敗するにせよ大きな事件になるだろうからね。悪く思わないでくれ」

そう言い残し、部屋を出て行った。

「………よく分からな
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