暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第2章:埋もれし過去の産物
第41話「散り行く雪」
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うパターン...だ。

「....ヴィヴィオ達が辿った未来は、この世界とは違うんだよ....!」

「っ.....!?」

  僕はそう言い、手に持っている緋雪の遺品に目を落とし、ただただ嘆く。
  ...周りの皆も、絶望しているようだ。





「―――ふざけるなよ!!」

「.....あ...?」

  ふと、怒鳴り声が近くで聞こえた。
  見れば、そこには織崎が立っていた。

「っ、もう気絶から目覚めたの...!?」

  椿がそう呟いている所から、気絶から回復してきたのだろう。

「どうして...どうして彼女を殺した!!」

「.........。」

  顔を怒りに染め、胸倉を掴んで僕にそう言ってくる織崎。
  ...本来なら、胸を締め付けられるような言葉だろう。
  ...だけど、今の僕には響かない。

「....るせぇ.....。」

「答えろ!どうして殺した!なんで助けなかった!!」

  ....イラつく。
  こいつの言葉が、上辺だけの言葉にしか聞こえない。
  どうして殺した?なんで助けなかった?

「うるせぇよ!!」

「っ...!?」

  胸倉を掴まれたまま、見下ろすように僕は織崎に怒鳴る。

「殺した?ああそうだよ!僕が殺したんだよ!だけどな、それがあいつにとって一番の救いだったんだよ!!」

「っ....ふざけるな!殺される事が救いだと?!そんな訳ないだろうが!!」

  ...そんな訳ない?何を根拠に?
  なんでコイツはシュネーの考えを決めつけてるんだ?

「お前にシュネーの何が分かる!あいつがどれだけ苦しみ、悲しんでいたと思っているんだ!綺麗事ほざいてんじゃねぇよ!!」

「それでも!殺すなんて事...!」

  ああ...イラつく...。
  なんだよコイツ。ふざけてるのはそっちだろうが...!
  僕どころか、シュネーと緋雪の想いすら汲み取らないのか...!

「なんでもかんでも決めつけんじゃねぇ!!殺すな?殺す以外に何が方法あるって言うんだ!!」

「っ...それは...!」

「あいつは血を吸わなければ自壊するだけだった!...でもな、あいつは“人間”でいたいから、“兵器”に堕ちるのを拒んだ..!だから、“人”として死にたいと、僕に願ったんだよ!!」

  どう足掻いても、シュネーを傷つけるだけだった。
  だから殺してほしいとシュネーは願った。

「“人”として死にたい。...それがあいつの最期の願いだったんだ!それを殺すな?助けなかった?...上辺しか見てない偽善者が勝手な事言ってんじゃねぇ!!」

  苦しみから解放されるために死ぬ。
  それは賛否両論ある事だ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ