第2章:埋もれし過去の産物
第41話「散り行く雪」
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に!なんのために僕は力を求めた!?...シュネーを...緋雪を護るため、救うために求めたんだろうが!どうして、どうしてこんな....!」
少し、大きな風が吹いた。
灰となった彼女は吹き飛ばされ、残ったのは最後に着ていた服と、一つのカチューシャだけだった。
「っ....うう.....!」
その残った服とカチューシャを集め、僕はただただ涙を流した。
「優輝君!」
「.......!」
魔力の動きを感知した時、司さんが飛んできた。
「サーチャーが壊れて、すぐその後に緋雪ちゃんの魔力が感知できなくなって....。...何があった...の....?...え.....?」
司さんは、僕の抱えている緋雪の服とカチューシャを見て、察する。
「...は...はは...なんで、こうなったのかな....?」
「..嘘.....そんな.....。」
力のない、渇いた笑みを浮かべながら、きっと、引き攣ったような顔で僕は司さんにそう言ったのだろう。
...司さんも、考え付いた事が事実で、呆然としていた。
「優輝!」
「優ちゃん!」
後から椿と葵も追いついてきた。
...そうか、足止めの必要がなくなったから、司さんが来ていたのか。
「優kっ.....!.....。」
「....ぇ....緋雪、お姉ちゃん....?」
椿と葵は僕の様子を見て察し、ヴィヴィオはただ信じられずにそう呟いていた。
「....まさか、今年買ったプレゼントが、形見になるなんてな....。」
今手に持っているカチューシャは、2月6日....今年の緋雪の誕生日にプレゼントしたカチューシャだ。...今頃、この時間の“僕”がプレゼントしてるだろうな。
...まさか、形見になるとも思わずに...ね。
「.....なんで、こうなるんだよっ....!」
「待って...待ってよ!私のいる時間では緋雪お姉ちゃんは生きてた!死んだなんて、そんな...そんな...!」
嘆く僕に、ヴィヴィオがそう言ってくる。
...確かに、未来で緋雪は生きているらしい。...でも。
「...はは、ヴィヴィオ、あんまり考えたくなかったんだけどさ、関係ないかもしれないんだよ。....その未来が、パラレルワールドなら....!」
「パラレル...ワールド....?」
過去を改変、もしくは影響を与えて、未来に影響がないパターンは二つある。
一つは、影響を与えた事すら許容範囲で、一種の無限ループのような構図になって結局は未来に影響しないパターン。
...もう一つは、未来と過去が平行世界で影響しないだけとい
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