第19話「すいえい」
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「....わぅ?」
寝転んだ体勢で顔を上に向ける。
すると太郎丸の姿が目に入った。
「...そういや、お前はオスだったな。ほれ。」
「わん!」
太郎丸を手招きし、適当に遊んでやる。
「わうっ!」
「え?きゃっ、ちょっと...!」
すると、太郎丸は先生にじゃれ付き始める。
「ちょ、ちょっと...きゃあっ!?」
立ち上がり、太郎丸を降ろそうとして...って、こっちに倒れてきた!?
しかもちゃっかり太郎丸は離脱してるし!?
「うおっとと...!大丈夫ですか?」
なんとか受け止め、倒れるのを防ぐ。
「っ...!え、ええ..だ、大丈夫よ...。」
「...ホントですか?」
なんか様子が変だけど...。
「ご、ごめんね?」
「いえいえ...って、うおわっ!?」
受け止めていた腕を離し、先生は俺にお礼を言ってくる。
返事をした時、いきなり横から水が飛んできたので直撃は避ける。
「な、なにすんだよ蘭!」
「べっつにー?遼が変な事考えてないかなーって思っただけ。」
水を撃った張本人である蘭はなぜかそっぽを向きながらそう言う。
「考えてねぇよ...ったく。」
「.........。」
なんで拗ねたような表情してるんだよ蘭は...。
―――バシャーン!
「わぁっ!?胡桃ちゃん、りーさん!?」
「先輩方!?大丈夫ですか!?」
すると、いきなりプールの真ん中に胡桃と悠里が飛び込み、皆がそっちへ注目する。
「は、はは...夢中になりすぎちまった...。」
「でも、楽しかったわね。」
「まぁ、そうだな。」
どうやら、水鉄砲の撃ちあいに熱中しすぎて飛び込んだらしい。
「もう、胡桃さん、悠里さん、飛び込んではダメよ。」
「ごめん、めぐねえ。」
「すみません、夢中になりすぎて...。」
「まったく...。」
仕方ないと言った風に許す先生。
なんだかんだ言って先生も解放された気分で遊びたいんだな。
「ほら、美紀。」
「う、うん....。」
ふと、目を横に向ければ、いつの間にかプールから出ていた美紀と圭が、太郎丸と一緒にいた。
...どうやら、仲直りしようとしてるらしい。
「わぅ。」
「あっ.....。」
「だ、大丈夫だよ。気長にやっていこうっ!」
太郎丸にそっぽを向かれ、落ち込む美紀を圭が慰める。
...一度できた溝は深いなぁ...。
「....美紀!」
「あ、はい!」
俺は近くにあった“物”を取り寄せ、美紀を呼
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