マザーズ・ロザリオ-Fly me to the sky-
第百三話
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ぱいが好きなの! って、ちょっとごめんなさい」
少し顔を赤らめてココアと化したコーヒーを飲むセブンに、システム音声とともにメールが届く。コーヒーカップを片手にシステムを操作するその姿は、幼さを感じさせながらも、確かに年季の入った研究者のようで。そんな矛盾した雰囲気に、あながち嘘ではないとリズは感心する。
「へぇ……」
「どうしたの?」
そのメールの内容を見ると、セブンの口角がニヤリとつり上がっていく。面白そうな玩具を見つけたような、そんな表情だ。
「わたしたちの……《シャムロック》の仲間が、フロアボスの部屋を見つけたんだって」
フロアボス。リズの耳が久しぶりに聞いた言葉だったが、今はただの浮遊城のボスというだけだ。新たに実装された二十層から三十層までのフロアは、かつてのアインクラッドと同じように、フロアボスを倒すことで新たな層が解放される。
先に《シャムロック》が二十層層のフロアボスを倒したため、今の最前線の層は二十一層であり、またもや《シャムロック》のメンバー――クラスタがフロアボスの部屋を見つけたらしく、もはや二十二層の解放も秒読みであろう。
つまりリズにとっては、親友の思い出の層。
「ねぇ、ショウキくん。リズ」
リズが何か言葉を発するより先に、セブンはその悪戯めいた表情とともに、リズとショウキに片手を差し出した。
「わたしたち《シャムロック》と一緒に、フロアボスを倒しにいかない?」
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