機動戦艦ナデシコ
1297話
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撃してそんな相手へとラピットライフルを突きつけている3機のエステバリスと、ナデシコの姿があった。
『……どういう事だと思う?』
コミュニケでエリナが通信を送ってくるが、俺だってエリナ達と一緒に行動していたのだから細かい事情までは分からない。
出来れば戻ってくるまでにナデシコに連絡を取っておけば良かったんだろうが、どうやらシャトルの方では連絡をしていなかったらしい。あるいは、連絡をしても怒られると思って向こうが通信に出なかったのか。
「さあな。ただ、分かるのは……スキャパレリプロジェクトはどうやら成功したって事じゃないのか?」
テンカワとヤマダに銃を突きつけているのは、どう見てもナデシコのクルーではない。
いや、勿論200人以上いるナデシコのクルー全ての顔を覚えている訳ではないから、必ずしもそうだとは言い切れないんだが、ナデシコのメンバーであんな風にマントを羽織るような趣味を持っている奴はいないだろうし、何よりあの金髪の女だ。かなりの美人で、もしナデシコにいれば噂くらいは聞いていただろう。
それと、ウリバタケを始めとした男達が知らない訳がないし、ハルカ辺りが噂話として食事の時に話題にしない訳がない。
『イネス・フレサンジュ博士!?』
不意にコミュニケから聞こえてきたのは、珍しい事に驚きを露わにしたプロスペクターの声。
普段は飄々とした態度を崩さないプロスペクターがここまで驚くって事は、有名人なのか? その割りにはエリナは知らなかったみたいだけど。
だとすれば、知る人ぞ知る的な?
ともあれ、その名前に聞き覚えのなかった俺はプロスペクターへと尋ねる。
「誰だ?」
『ナデシコの相転移エンジンやディストーションフィールドといった物を開発したメンバーの1人です。それも中枢メンバーの1人と言ってもいいでしょう。火星から脱出していないという話は聞いていましたが……生き残っていたんですなぁ』
「ナデシコの開発者……それも中枢メンバー、か。あの様子を見る限り、他にも生き残っているメンバーはいそうだし、さっきも言ったがスキャパレリプロジェクトは大成功に終わったんじゃないか? 表の意味でも、裏の意味でも」
『そうね。研究所の方での収穫はなかったけど。ただ、あの様子を見ると、とてもじゃないけど友好的な様子には見えないわね』
銃を突きつけられているテンカワとヤマダの様子を見ながら困っていると、不意にこっちに通信が入ってくる。
『アクセルさん! あの人達をどうにかして下さい! ガイやテンカワさんに銃を突きつけるなんて!』
怒りに燃えているメグミの様子だったが、俺は何となくああいう展開になってしまった理由が理解出来るんだよな。……ヤマダの性格を考えると。
恐らく……本当に恐らくだが、ヤマ
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