第20話 上流と下々の社交の場
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にキャップは子供のようにはしゃぎながら温泉に飛び込んでいった――――。
「よっしゃー!俺が一番乗りだぜェーーって?」
――――筈だった。
キャップは温泉の中に入る直前、何故か空中で停止していた。
その理由は士郎だった。キャップが飛び込む寸前に、既に入っていた士郎がすかさずキャップの背後に回り込み、首を掴んで飛び込みを阻んだのだ。
「オイオイ風間。飛び込みは褒められた事じゃないが、それ以上に入浴する前に体を洗え」
此処は公共の場だぞ?とも付けだす。
「え、衛宮先輩!?・・・・・・でもなぁ、俺今すぐ入りたいんです!――――と言う事で、ていっ!てっ、痛!?」
自分の我欲を通そうと士郎から逃れようとして自分を掴んでいる腕に攻撃したが、余りの硬さに攻撃したキャップが痛がる。
そんな痛みに身悶えしているキャップに溜息を吐く。
「はぁ〜。聞き分けがないなら仕方がない。選択肢をやろう。自分で洗うか、一擦りするだけで強烈な痛みを発生させる洗い方を俺に強制させるか」
掴んだまま洗い場までキャップを持っていき、無理矢理座らせてからドスの利いた声で囁く。
その囁きに戦慄したキャップは、素直に自分で洗うと言おうとしたが・・・。
「じ、自ぶ」
「因みにちょっとやるだけで“こう”だ」
「うっ、ぎゃぁあああああああああ!!?」
何時もの士郎ではこの様な凶行はしないのだが、いい歳してマナーを守らないばかりか攻撃して来たキャップに憤ったので、ちょっとしたお仕置をしたのだった。
−Interlude−
「すいません、衛宮先輩。うちのキャップが・・・」
体をしっかり洗い終えた大和達も温泉に入っていた。
「いやいや、俺もお仕置にしてはやり過ぎたかもだからお互い様さ」
「で、でも、お仕置にも限度があるんじゃないですか?あんなに悲鳴を上げるなんて、キャップの体に痕でも残ってるのでは・・・」
仲間思いのモロは、士郎に疑問を呈する。
「あー、うん。その辺は大丈夫だ。後で見て見ればわかると思うが、傷跡は一切ないぞ?武術をやってる人間のみに修得できる技術を応用した力加減で、神経に直接干渉するモノだから、その時だけの痛みで傷跡も後遺症も無い筈だ」
「ん、まぁ、風間の奴、ちょっとしたトラウマは残るかもなぁ」
キャップ以外の大和とモロの2人と、士郎達4人に視線の先にはガクガク震えながら湯船に浸かっているキャップの姿があった。
士郎に見られたと反応したキャップは、一層震えを激しくしながら先ほどの事を謝る。
「すいません、すいません。俺が悪かったです、許してください!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、
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