第20話 上流と下々の社交の場
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先に挙げた通り、このホテルには部屋による違いで一つだけ別れていない施設がある。
それは大勢で浸かれる様な大浴場地。
とは言え、スイートルーム以上の部屋には絶景を楽しめる最高4人まで入れる様なジャグジー完備のバスルームが設置されてあり、お湯は効能のある温泉と通常とで選択できる。
しかしそれでも中には、大勢の人達と一緒に湯船に浸かりたいと言う客人もいる。
そんな変わり者に属される者の中に士郎達もいた。
「フゥー、いい湯だな。――――ユキー!ちゃんと肩まで浸かるんだぞー!」
『わかってるよー!ボクそんなに子供じゃないよー!!』
士郎達は温泉に浸かりながらも、女湯に1人行った小雪を心配した。
今現在は幸い、男湯女湯関係なく士郎達だけしかいないので、他の客に迷惑に放っていなかった。
だが、男4人女1人の小旅行だ。
必然的に小雪1人になるのも仕方がない。
これに小雪は不満があるが、明後日には温泉プールに行く予定を立ててあるので、それを緩衝材にする様だ。
けれどここは貸し切りでもないので、必然的に他の客――――風間ファミリーが入って来た。
まずは女湯。
小雪がのんびりと湯船に浸かり始めたころ、風間ファミリーの女子メンバーが脱衣所で衣服を脱いでいた。
そんな個性豊かな美人ぞろいの中で、百代は何とも微妙な気分でいた。
(せっかくの旅行なのに京極の奴がいるなんて〜!しかも何時ものサドぶりで私を脅かそうとは、なんて冷酷な奴だ・・・!―――ん?)
百代が思い出しているのは、偶然揃ってチェックインしてる時に鉢合わせた時の事だった。
因みに、今一瞬悲鳴が聞こえた気がした。
『衛宮が準達と旅行するのは聞いてたから驚きはしても納得するが、如何して京極がいる!?』
『そう言う予定で誘われたからに決まっているだろう?呼ばれもされていないのに、友人の旅行に無理矢理介入する程、図々しい神経など持ち合わせてはいないな』
しかし百代は京極の言葉で納得できず、今丁度入り口から入ってきた士郎を見つけて胸ぐらを掴みながら聞く。
『如何いう事なんだ、衛宮!如何して京極なんかがいるんだ!?』
『今本人に聞いただろう?なのにどうして俺に聞くんだ?』
『やれやれ、何かとは酷い言われようだ――――』
『!?』
すごい剣幕で士郎に掴みかかってる百代を見て、京極は百代の耳に届くように言うのだ。
『――――それに私は旅の時に役に立つのだぞ?武神。例えば、今でこそこの箱根も観光名所として名を馳せているが、かつては戦場だった此処にも鎮めるべき霊は残ってい――――』
『あー!!霊なんて言葉聞こえなかった!』
そして現実に
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