第一ターン「伝説の始まりを告げる男!その名は火野紅汰」
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に話しかけてんじゃねぇ!!」
俺は怒りに満ち溢れた声で夢に出てきた龍に向かって言った。ただし、その龍は未だ現実世界から姿を現してない。
『全く、さっきまでの冷静さはどうしたんだ。それに俺に声に出して話したら変人だと思われるぜ?』
言われてみればそうだ。そういえば夢で心の中に話かけてるって言ってたな。
「じゃあ……」
こんな感じに話しかければいいんだな。
『やっとコツが掴めたか。全く、不器用な人間だぜ』
うるせぇよ。大体お前なんなんだよ。さっきから手放すなとか。手放したら死ぬ訳じゃないし。
『そっちから説明する必要があるのか。まぁいい。さっきの言葉の意味はな――――――――』
ジークフリードは言葉を止めた。なんだよ急に黙りやがって。
シャー!
子猫が石を落としてこっちに逃げてきた。逃げた方の反対を見れば生物が目の前に現れた。
グオォォォォ!!
その姿は赤い鱗で覆い、その上には黒い角があり、胸と両腕には赤い宝玉が埋められてる恐竜だ。奴は当然この世の生物ではないことは確かだ。
『ジュラシックル、早速狙いに来たか。輝石を』
輝石?もしかして昨日拾った石のことか?
『説明はこいつと戦いながらだ。さっさと構えろ』
「構えろって、こいつとタイマンで殴り合えってことかよ!無理に決まってるだろ!」
こんな奴と戦えば絶対に命を落とす。何言ってるんだよこの爬虫類は!
『名無し扱いをするな。俺にはジークフリードという名がある。生身で戦えとは言ってねぇ』
「じゃあどうやって戦うんだよ!武器になるもんなんか落ちてねぇぞ!」
そう言いあう途中、ジュラシックルって奴が俺を爪で攻撃した。素早い攻撃だがうまく避けることが出来た。
『ほう、戦いのセンスあるんじゃねぇか?お前。さて、戦い方だがお前のポケットに黒い紙切れ、カードがあるだろ?そいつを使って戦うんだ』
「カード?これか!」
俺のポケットからそのカードって奴を取り出した。実は家を出る前にカードをポケットに入れてたんだ。高く売るためにな!
ジ『俺を売るな!』
「うるせぇ!これを投げればいいんだな!」
カードを手裏剣のように投げ飛ばそうとした瞬間、「違う、そうじゃねぇ」って言われ、投げるのをやめた。
『輝石とカードの束、デッキを持って「ゲートオープン界放!」と叫べ』
長いな……。言ってる間に攻撃されそうだ。
「変身じゃダメ?」
『……まぁダメでもないな。』
少し引き気味で許可を出してくれた。まぁそれは置いておいて、俺は右手に輝石を持ち、左手のデッキを持った。
「行くぜ。変身!」
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