第一ターン「伝説の始まりを告げる男!その名は火野紅汰」
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「えッ、どうしたんだよ。でかい声だしてさ」
そう言い放つと絵理は怒り出して―――
「もう!なんども聞いてるじゃない!!その紙切れはなに!?」
絵理は謎にあふれた黒い紙切れの束に指を指した。
「俺もこの紙切れの事はよくわからない」と、返したら残念そうな顔をした。
「なによ、使い物になるのか知らないのに拾ったの?でも今回にしては迫力のある拾いものじゃん」
確かに。40枚の内10枚のカードはなにかを表してるように見える。例えばバスタースピアは炎に包まれた槍が書かれている。それが二枚ある。
「どうせならこの絵を物好きに売りつければ?きっと高く売れるはずよ!」
まぁ、こんな物を家に置いても仕方ないし。絵理の言う通り物好きに売ってみるか。
『それを手放すなよ、特に俺のはな』
突如夢で聞いたことがあるドスの聞いた声に警告された。
「なぁ今聞こえなかった?」
誰にも聞こえてもおかしくないの声だった。だけど周りは聞こえてない感じだった。いくらそんな事があってもおかしい。そう思って近くにいた絵理に聞いた。
「え?聞こえるって……あっ!もしかして気付いた?」
絵理の肩掛けバックの中から三毛の子猫が飛び出した。
「かわいいでしょ?じつはさっき拾ったんだ。それでさ、この子このバック気に入ってるの!」
やっぱりさっきの声は絵理には聞こえなかったようだ。
どういうことだ?「手放すな」って、なにかあるのか?
考えごとをしてたらふと気が付いたことがある。それは―――
「絵理、今日は学校休むのか?」
絵理はちゃんとした学生だ。遅刻させる訳にはいかない。最悪一日中この家にいることもある。そのせいで誘拐したって思われて警察が家に訪問してきたこともある。あの時の対応が大変だった。
「あっ!」
どうやら学校に行く途中だったようだ。まぁこれも日常茶飯事の内だ。
「悪いけどこの子の面倒見てて!んじゃ行ってくる!」
断る時間も与られずに去ってしまった。まぁ猫を預かるくらいならなんも問題ない。
ニャー。
子猫が昨日拾った石を銜えてどこかへ行ってしまった。
って軽々しく言ってる場合じゃない!子供が親なしで外へ出てるんだ!俺はすぐに子猫の後に続いた。
―――――――
尾行して5分。まだそんなに遠くへ行ってない。とにかく隙があればすぐに家に連れ戻さないと後が怖い。
『あの女が怖いのか?』
さっきからドスの聞いた声が聞こえるんだが。
俺、疲れてるのか?
『言っておくがお前は健康だ』
イラって来た。もう限界だ!
「うるせぇ!さっきから周りには聞こえない声で俺
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