第二話 次の戦争は始まる
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」
同僚からの無線を聞いて、彼は考えを辞めて任務に戻る。
(恨むなよ。恨むなら、アカツキ帝国に無謀な戦争を仕掛けたあんた等の王様の無能ぶりを恨んでくれ)
島津少尉は、既に爆撃で戦死してしまった帝国兵士に、そう心の中で呟くのだった。
ーーー。
「な、なんだこれは……」
我々は、愚かにも帝国以外に帝国を名乗る愚かな蛮族に罰を与えて、蛮族共の領土を奪う名誉ある戦を行うはずだった。いや、そうあるべきだった。そう心の中で叫ぶ、この帝国艦隊の総司令官であるバルガ・フク・オルガンは、この現実の世界とは思えない戦争に、何もいえない心情に支配されていた。
名誉も誇りも全て否定する圧倒的な力。戦う事も抵抗する事など一切許さない。その圧倒的な力で平民も貴族も関係なく蹂躙されていく。
「……ふざけるな」
これは戦じゃない。こんな何の情念もない、一方的な殺戮が戦であってたまるか……戦とは名誉ある戦いである。それを全て全てを台無しにしている!!
バルガは恐怖よりも怒りが心情を支配している。こんな殺戮劇を実行に移しているアカツキ帝国に、怒りの矛先が向く。
「悪魔め……我々は貴様らの存在など認めぬぞ」
最後に見たのは、帆も張らないで動く巨大な鉄で覆われた船であった。その船から放たれる轟音を響き渡る。その瞬間に凄まじい衝撃が、バルガを襲う。それが彼が見た最後の光景であった。
ーーー。
「敵艦隊の八割は消滅しました。敵は混乱しているようで、指揮系統もバラバラのまま撤退しています。追撃なさいますか?」
「いや。ここまでやれば十分だ。」
「よろしいのですか?このまま壊滅させる事もできますよ」
司令官である坂本に、副官は意見具申する。
「壊滅させれば、我々の武力を報告するものがいないではないか。あれだけ一方的に負けたのだ。我々の詳細を詳しく本国に報告するはずだ。信じるか信じないかは知らんがな」
今回の戦いで、出来れば壊滅させないで欲しいと健太郎が坂本に命令を出していた。だが、坂本としても出来れば敵を壊滅させたいという気持ちはあった。あんな礼儀知らずの国に何を遠慮する必要があると、強く思っていたが、これも最高責任者の命令でもあるので、坂本は渋々と命令に従った。
「敵が完全に後退を確認したら、ヘリを飛ばして生存者を探せ。捕虜の暴行は許さんぞ」
「分かりました」
こうして帝国との初戦は、アカツキ帝国の勝利で終わった。帝国の大艦隊の八割がやられて帰ってこなかった事には、帝国に衝撃が走るのだった。
ーーー。
「馬鹿な。あれだけの大艦隊が敗北したともうすのか!?」
帝国皇城の薄?の広間にて、出席している貴族と元老院議員に現皇帝のモルトを含めて、アカツキ帝国と帝
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