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異世界にて、地球兵器で戦えり
第二話 次の戦争は始まる
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レーダーという概念も知らない帝国軍は、艦隊からの目視で確認できない情報は、龍母より発進したドラゴンライダーによる偵察だけで行われていた。とはいえ、無線機もないので、発見した直後に艦隊に連絡する手段もないドラゴンライダーは、帝国艦隊に接近中のアカツキ航空機動部隊の情報を瞬時に伝える事は出来なかった。

そのため、烈風に発見された偵察に来ていたドラゴンライダーは、烈風の20ミリ機関砲により、風穴を開けられて、何も出来ずに海に叩き付けらて、海の底へ沈んでいく。

「敵の大艦隊を発見。」

「数はスゲーな。100は超えてるぜ」

そして偵察に来ているドラゴンライダーを撃墜していくと、帝国艦隊を発見した。大型軍艦を筆頭に小型艦も含めた100隻を超える大艦隊である。しかし、そんな大艦隊も第一次攻撃隊からすれば、怖い敵ではなかった。

敵もこちらの存在に気がついたようで、騎士が翼龍に搭乗して龍母から多くのドラゴンライダーが発進した。翼龍は、飛行機と違い滑走路を必要としないために、すぐさまに飛翔した。翼龍の厄介な所は、ヘリのようにVTOLして、展開能力の高さだ。そして翼龍の鱗は12・7mmNATO弾も貫通もしない、辛うじて腹部に命中して何とか貫通する程度である。地上で会えば近代装備で固めたアカツキ帝国兵士でも厄介な敵だ。しかし空中戦で戦うとなれば話は別であった。

旋回性能は良いが、速度は100キロも満たずに、攻撃方法もロングランスと弓というお粗末な武器であった。そのため、烈風に直ぐに後ろを取られてしまう始末だった。龍母から発進した翼龍は、バタバタと落ちていく。

そして目標を定めた攻撃機流星で編成されている攻撃機部隊は、搭載している爆弾を軍艦と武装商船に目がげて落としていく。爆弾の爆発で軍艦の船体は破壊され、爆発の破片と衝撃で無残な死体となって絶命する帝国兵士。中には生きている兵士もいるが、腕や足が吹き飛び、苦痛を叫ぶが誰も助けてはくれない。まだ攻撃を受けていない武装商船や軍艦にいる兵士や、無事な兵士の中には弓やクロスボウで、流星や同じように攻撃している烈風に向けて放つが、空を切るばかりで辺りはしなかった。


「前から思ったが、この世界の列強の連中は、何の自信があって俺達に戦争を仕掛けたんだ?」

攻撃隊パイロットの一人である島津 軍平少尉は、疑問に思った事を口にした。ろくな火器も装備しないで中世時代のような軍艦と武装商船で、最新兵器とまではいかないが、近代兵器で武装した俺達に、何で戦争を仕掛けた事に、何処から勝つ見込みがあると判断した事に、自意識過剰もいい所だよなと思っていた。

「馬鹿な選民意識の塊で、現実が見えてないんだろ」

「そんな事を考えてないで、早くこんなアホみたいな任務を終わらせて一杯やろうぜ」

「ああ
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