第二話 西住みほと不審な捜査
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は笑っていなかった。
(このままだと開いちゃう・・・だったら・・・)
みほは閉めるのを突然やめ、逆に思いっきりドアを開いた。すると反動で後ろにいた刑事もろとも倒れた。
みほはその隙を突くと、急いで階段を駆け降り、表の道路へと出た。だが、表へ出たと同時に車にきずかず道路へと出てしまう。
「!!」
車は急ブレーキで何とかみほの一歩手前で停まった。すると中から一人の男が出てきた。
「君、大丈夫?」
いかにもひょろひょろしていそうな男だった。男はみほを立たせるとパジャマの砂を払ってくれた。助手席には女も同乗しており、心配そうにこちらを見ている。
「どうしたの?パジャマで外に出て」
「実は、その・・・」
言おうとしたとき、先程の刑事達が階段を降りてきて、此方を指差し駆けてきた。
「貴様っ!・・・ん?これは、後藤警部補殿ではありませんか!!」
みほも後藤と呼ばれた男の方を見る。
「どちら様で?」
「わたくし公安の者でして、その子に少し用があったので・・・」
「はあ・・・」
後藤はやり取りをしながらみほを自分の後ろへと回すと、指で車に乗るよう指示をした。みほも最初は分からなかったものの、感じで分かったのか素早く車へ乗り込んだ。
「後藤警部補殿、女の子を此方に渡してくれませんか?」
「嫌と言ったら?」
「それでしたら・・・実力行使でっ!!」
その瞬間、刑事が後藤に殴りかかってきた。だが、後藤も後藤である。元公安は強かったのだろう。飛びかかってきた刑事のみぞおちに殴りを入れた。
「何をするかっ!!」
「いや、普通飛びかかってきたら攻撃するでしょ」
「!!〜」
刑事は後藤を睨むと倒れた仲間を抱えて何処かへと走っていった。
「ふー、しのぶさんその子大丈夫だった?」
後藤の言葉に南雲は「ええ」と短く返事をした。
「いやー、良かった良かった!俺たち通らなきゃどうなってたか・・・」
「ありがとうございます」
みほは座ったままお礼を言った。すると後藤は「いやいや」と笑顔で答えた。
「しのぶさん、この子家にもって帰らない?」
「後藤さんの家に!?」
「なわけないでしょ」
「ああ、そう・・・」
みほの理解しがたい状況の中、車はもうスピードで発進した。
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