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リリなのinボクらの太陽サーガ
ダークハウンド
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わるようにな」

胸を撃たれたマキナは床を血で真っ赤に濡らし、その身体からは生命の残滓がほぼ失われていた。スカルフェイスに命令された髑髏2体は彼女の身体を引きずって、暗黒物質を注ぐための部屋へゆっくり運んでいく。気分転換のついでに侵入者の排除が済んだスカルフェイスは残りの髑髏2体を率いて本来の業務へ戻ろうと踵を返し、連絡橋を戻って行こうとする。

――――ドゴォッ!!!

突如、彼の背後から爆発に似た音が生じる。何が起きたのか確認すべくふり向いたスカルフェイスが見たものは―――、

こちらに向くデザートイーグル二丁の銃口だった。

「なにっ……!?」

刹那、彼の脇にいた髑髏が盾になるべく前に立ち、デザートイーグルから流星の如く発射された銃弾を防ぎ続ける。その間にスカルフェイスは目の前で何が起きているのか、アイマスクを通したその眼で確認する。

「消えろ、消えろ、消えろ……!」

地獄の鬼すらも逃げ出しそうな鬼気迫る表情でマキナが銃を乱射していた。彼女の傍には虫の防護を剥がされて黒煙を上げる髑髏2体が倒れており、そこから察するに両腕を押さえて運んでいた髑髏を彼女は一瞬の内に叩きのめし、続けざまに反撃しているのだろう。だがそれは、普通ならあり得ない光景だった。

「肺を撃たれても生きている? その瀕死の状態でスカルズを倒すとは、いくら強力な魔導師でも生身の人間に出来るはずが……」

しかし目の前の光景は、その常識を打ち破っていた。彼女の腹と胸に穿たれたライフルの傷跡。致命傷であるそこから大量に血が流れていたのだが、今の彼女はその傷から焼けるような音と蒸気が出ており、見るからに出血量が低下しつつあった。

マキナ・ソレノイドが辿り着きし極限戦闘特化状態―――“ファントム・フォーム”。

それは肉体の限界以上に身体強化魔法を使用し、内臓を含む肉体を常時治癒魔法で治しながら戦うバーサーカーそのもののフォーム。だが全ての負荷を耐えることは出来ず、発動中は目から血涙が流れてしまう狂気の御業でもあった。また、今回は外傷をアギトの炎で焼いて固めているため、常人なら精神が崩壊する程の激痛に襲われている。同時並行で治癒を行う集中力も使っている分、肉体にも精神にもかかる負荷は極めて大きい。人間の脆弱な心身でそんな真似をすれば、廃人になってしまう危険があった。

スカルフェイスはすぐにその致命的な代償に気付くが、時間制限があれど放置する訳にはいかず、髑髏に彼女の抹殺を指示した。マチェットを抜き、彼女の首を切断するべく超高速で走る髑髏に、マキナは銃口をわざと別の方向へ向けて発射する。今の彼女はキチガイ染みてまともではないから狙いを外したのだと一瞬考えたスカルフェイスだが、それはすぐに払拭される。

彼女は跳弾で髑髏の視覚外から当
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