ダークハウンド
[1/14]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
新暦67年9月18日、16時43分
ブレイダブリク地下牢獄。
捕虜となった局員達がいる場所に、今日のミッションを終えたなのははビーティーの案内で訪れていた。
「ペシェ。こんな地獄の一丁目に何か用事でもあるのか? それとも……オシオキされて興奮したいのかぁ? うひゃっはっはっは!」
「私にそんな趣味は無いし、あるとしたらフェイトちゃんの方だよ! あとペシェじゃなくて前みたくなのはって呼んでよ。……あ、もしかしてあだ名のつもりなの?」
「実際、戦場で名を隠すなら良いあだ名だと思うぜ? 相手は管理局だ。変な場面でペシェ本来の名前を呼んでる所を記録されたら、後々復帰する時とかで面倒な事になるかもしれないだろ?」
「あ、言われてみればそうかも。まぁとにかく話を戻して……私がここに来た理由は、捕まって不安になってるだろう彼らと少しだけ話がしたくてね」
「お、まさかお得意の砲撃を喰らわせるつもりか? そいつぁ見ものだぜ!」
「いやいやいや!? それじゃあ全然話ができてないよ!?」
「それともフランス人がインドシナで好んで使った……爪の間に薄〜い竹べらを差し込むって尋問でもするのか?」
「つ、爪の間……!?」
「こいつはひどく痛い、大の男が赤ん坊の様に泣き喚く。だが生き物ってやつは痛みだけで死に至ることはない。両手両足、爪は二十枚ある。そいつを一枚ずつ時間をかけてじっくりいたぶる」
「そ、それが終わったら……?」
「まだ爪が無くなっただけ、人間の痛点はまだたっぷり残ってる。歯なんてどうだ? 二十八本あるぞ。ペシェ、親知らずは?」
「ん〜まだ生えてないなぁ……って話がすり替わってる! そもそも尋問しに来たんじゃないよ!?」
「そうか、なら今夜開催予定の“百物語”に参加―――」
「しないよ!? ていうか牢獄内でそんなの開催してるんだ……」
「囚人には娯楽が少ないからな、気分転換にこういったイベントを時々開催してるのさ。それとペシェ、お前実は怖い話苦手なんじゃねぇの?」
「に、苦手じゃ……ないよ〜? ほ、ホントダヨ〜?」
「ドが付くほど誤魔化すのヘタだな。百物語に参加申請でも出しておこうか? クックック……」
「お願いだからやめて! 私、怖い話が本当に、本ッ当に苦手だから!! メリーさんの時点でもう涙腺がアウトだから!!」
「いくら何でも弱過ぎだろ、嗜虐心はめっちゃそそられるけどな。そういやメリーさんは最近イメチェンで萌え路線に走ってるらしいぜ? おかげで人気がうなぎ上りだって話だ。ペシェも負けてられねぇな?」
「そんなの知らないよ!? そもそも私、メリーさんと張り合う気無いからね!? それにもし本当に来ちゃったらパニックになって辺り構わ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ