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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第18話 罠
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へと落ちていった。

「初めて会った時から油断できない相手だと思っていたよ......だが、私の計画を頓挫させる訳にはいないのでね」
木山は、盛られた砂の壁の上に移動して白衣のポケットを突っ込んだままサソリと初春を見下ろしている。

木山はサソリとの直接対決を避け、手錠で動きに制限が掛かっている初春を狙うことで勝つことだけに意識を集中させた。

「良いことを教えてあげよう......その娘にレベルアッパー治療用データが入ったものを持たせている」
「!!?」
サソリは背後に回した初春に確認するために後ろを向いた。
「はあ、はあ......本当かお前?」
「は、はい......まだそんな効果があるか分かりませんが」
初春は、自分のポケットの中に手を入れてチップの存在を確認した。

「大元のデータは消去されてしまったからね。残っているのは彼女が持っているデータだけとなってしまった」
木山は、手をポケットから取り出すとバチバチと少量の電撃を掌から放出していき、力を溜めた。

「さあ、お姫様を護りきれるかな騎士(ナイト)君」

「き、キサマ......」

サソリは悔しそうに顔を歪ませ、見下ろしてくる木山を見上げた。
チャクラが残り少ない、圧倒的に不利な状況の中で初春を守りながら木山と闘わなくてはいけなくなってしまった。

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