第18話 罠
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に付けていた右手を感触を確かめるように動かす。
「お返しだ」
サソリがチャクラ糸を高速で巻き取ると、水滴が横を通過すると一気に全面に腕を前にさせて加速させる。
「!?」
木山は、演算を開始し返された水滴を弾き落とそうとするが
サソリは、写輪眼を発動させて片手で印を結ぶとチャクラ糸に炎が一直線に走り出して水滴を炎に包ませる。
発火!
急激に熱せらた水滴は、沸点を超えて気化するがその時の体積膨張が加速的に始まり、木山の目の前で水蒸気爆発をした。
ボン ボン ボン
きっちり三発の水滴がほぼ同時に起き、水蒸気の熱風に咄嗟に顔を伏せた木山は咳をして息が苦しそうに呼吸をする。
「はあはあはあ」
小さな水滴であったため、大規模な水蒸気爆発は起きずに木山の前に暫し湯気のように漂う。
次の瞬間
ボコッと木山が立っている高速道路から人の手が這い出てきて木山の脚を掴むと道路にめり込ませた。
「!?」
片足だけが道路にめり込み、身体の自由度が制限された。
サソリは、水蒸気爆発で木山の視界を奪うと土遁の術で地面を進み、木山の脚を引きずりこんだ。
木山は道路から外そうと能力で足先に力を込めようとするが
「そうはいくか」
サソリが砂を操り、木山の脚に何重もの土砂を巻き付けた。
硬化!
ピシピシと乾いた音が鳴った後で土砂の色が変化し、コンクリートのように硬くなった。
「くっ!」
「やりたければ、やるがいい......脚が吹き飛んでもいいならな」
木山が足を動かそうと下肢に力を入れるがサソリが縛り付けているため、ビクともしない。
「この程度のようだな。さて、レベルアッパーについて知っていることを洗いざらい吐いてもらうか」
この程度?
この程度だと......
全てを捨てて、やっとあの子達を助ける手立てを見つけたのに......
「この程度のはずがないだろう!」
木山は自由が効く手を動かして念力で近くに横転していたアンチスキルの車を持ち上げた。
自分の頭上で照準を合わせる。サソリは印を結んだまま少し汗を流した。
「この程度じゃない!私は私は......」
投げつけようとするが、ピタッと木山の腕が動かなくなった。
「!?」
「まあ、そうするしかねえよな」
サソリが嘲笑うように木山を見据えた。
サソリの手から光るチャクラ糸が伸びており、木山の両腕にくっ付けていた。
先程の水蒸気爆発は、木山の動きを止めるためではなく、完全に木山を倒すための目眩しだった。
水蒸気爆発で視界を奪い、地面にめり込ませ注意を足に集中させる。その後に両腕にチャクラ糸を飛ばした。
「ふん」
サソリは、右手を捻ると木山の手が下がり車が頭上へ落下を始めた。
わ、私は......
木山の眼には迫ってくる鉄の車体が
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