第2章:異分子の排除
第23話「乱入と挑戦」
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
でも桜さん、どうやってロックのかかった扉を...?
「ここからアリーナまでの最短の道のりに生徒はいないな?」
「避難しているか観客席に取り残されているかだからいないはずだが....まさか....。」
「後で弁償すっから!行くぞ秋十君!セシリア!」
そう言ってアリーナへと向かっていく桜さん。
「ちょ、待ってくださいよ桜さん!」
慌てて俺たちも追いかけて行く。
=ユーリside=
「開けて!開けてよ!!」
「ここも出られないの!?」
至る所から慌てる声が聞こえます。
「....シュテル、手伝ってください。」
〈分かりました。〉
それに構う暇もなく、私はロックの解除に取り掛かります。
「簪さんは私のサポートと、できれば皆さんの安全を!」
「わ、分かった!」
簪さんにそう言いつつ、私はロックシステムにアクセスします。
「っ...!?これは...!」
〈なんて膨大なブロック...!〉
まるでこのシステムを解除させる訳にはいかないとばかりに、システムのブロックが多くなっていました。こんな事ができるのは...!
「(束さん...!どうして、こんな...!)」
ロックを解除するためにキーボードを叩きながら、そんな事を考えます。
「っ....!....!」
「ゆ、ユーリ....これ...。」
次々とパスワードが現れ、一向に解除できません。
簪さんもその異常さに言葉を失っています。
「っ.....。」
タン!と、キーボードを叩くのを中断します。
「(これほどの膨大なロック...私と簪さんが手を合わせた所で、破れるはずが....。)」
こんなのが破れるのは、束さんが桜さんだけ...。
そう思ってしまい、私は諦めかけます。
「(こんなの、できるはずが....!)」
―――...できる。俺が保証しよう。
「っ―――!!」
ふと、桜さんの言葉が蘇ります。
「(...そうです。できるんです...。桜さんが...あの桜さんが、私に“できる”と言って、任せてくれた。....なら、それに答えないと!!)」
そうと決まれば、一気にロックシステムに目を通します。
「(これを仕掛けたのは恐らく束さん。もしかしたら桜さんも一枚噛んでいるかもしれません。どうして、そんな事をしたのか、私には知るよしもないですが.....これが束さんや桜さんからの試練だというのなら、乗り越えてみせます!!)」
増え続けるブロックに対し、それを上回る速度で私は解析し、解除する。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ