機動戦艦ナデシコ
1296話
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物を見た事がある。
いや、それどころか俺はこれと同じ物を撃破してきた。
つまり、これは……
「チューリップ」
「そうですね。確かにこれはチューリップに似ています。それは否定しません」
プロスペクターはあっさりとそれに頷く。
その事に驚きながらも、改めて目の前のチューリップに似た存在へと視線を向ける。
だが、先程のプロスペクターの言葉は、発見されたという言葉を使っていた。
つまり、このチューリップに似た物は最初からここに埋まっていたという事になる、のか?
それをわざわざ見つける……つまり……
「埋まっていたって事は、火星古代文明とか、そういうのでもあったって事か?」
自分で言っても馬鹿らしいとしか言えない言葉だったが、実際目の前にそれを証明する存在がある。
だとすれば、俺の言葉は決して間違いではない。そういう事になる。
そして……
「そうですね。恐らくはアクセルさんの考えで間違いないのでしょう。これを発見し、それを基にして私達はナデシコを開発しました」
「……まさか、こんなにあっさりと認めるとは思わなかったな」
「しょうがないでしょ。こうやって目の前にあるんだから、それを否定してもどうしようもないでしょうし」
俺とプロスペクターの話を聞いていたエリナがそう告げる。
だとすれば、もしかして今地球に攻めて来ているのは火星古代文明の末裔なのか?
そんな俺の視線で何を思っているのか理解したのだろう。エリナは小さく首を横に振る。
「木星蜥蜴の正体は……不明よ」
……何だ? 今、一瞬……
そんな風に疑問に思った瞬間、不意にコミュニケが着信する。
『すいません、皆さん。ナデシコが移動しているので、戻ってくる時はユートピアコロニーの方へお願いします』
映像に映し出されたメグミがそう告げるのだった。
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