last case.「永遠の想い」
〜epilogue〜
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員が「はいっ!」と返事を返したのだった。まるで軍隊だな…。
ってか…
「こんな大人数で入れるカフェがどこにある!」
俺は怒鳴った。すると、隣にいた田邊君に美桜、目の前の皆が笑った…。
これが俺の人生の一頁だ。語らなかったことも多いが、語る必要なんてないのかも知れない。
これから先、何が待ち受けているかなんて分からない。宣仁叔父は、未だ終わってないと俺に警告した。俺が俺である限り、俺はそういうものに巻き込まれるようだ。
それでも…俺は生きなくてはならない。どんなに辛くても、俺は俺であり続けなくてはならないんだ。
俺は自分の部屋で、その開かれた窓から黄昏を垣間見ていた。
「陸…俺はどうすれば良いのかな…。」
沈み行く太陽に、俺は小さく呟いた。
- 先生、そのままで良いんですよ。 -
どこからともなく陸の声が聞こえた気がした。
その時、俺は何故か安堵した気持ちになり、胸にあるものに手を置いた。
優れた弟子であり、親友であり、家族同然の存在だった田邊 陸。性も歳も越えて俺の傍らに居続けてくれた彼の愛とは、無償の愛だったのかも知れない。俺が答えることが出来ないなんて…最初から分かっていたのだから…。
俺は今、無性に会いたい二人の人物がいる。
河内と陸だ。
そんな想いを知ってか、太陽はその最後の光を放って地平線へとその身を沈め、入れ替わるように空には星達が輝き始める。窓から入る優しい風は、まるで俺の心を癒すかの様だった。
ただ、今は何も言わず・・・涙の流れるままに・・・。
…End.
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