アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二十五話 黙示録の赤い竜
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最終ラウンドだ!!」
――――世界を恐慌とさせる。
四つの影が地面を蹴ったのは何の因果か同時だった。その瞬間四つの影はそれぞれの闘気を纏いながら一筋の閃光と化していく。その後の動きを捉えられるものはほかにいない。その後、辺り一帯には閃光が迸り、甲高い金属音が響いているだけである。
今、誰も認識できないほどの戦闘がそこで行われている。
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時間にして、わずか五分。その五分間は今までで一番濃密な時間となっていた。一歩間違えば死ぬ状況でありながら、誰一人として臆することはなかった。ソレイユたち三人のHPは、後一割ほどとなっていた。しかし、アポカリプスのHPはあと一撃でも喰らえばなくなるほど減っている。息も絶え絶えなソレイユたちだったが、不意にソレイユが長刀と刀を納刀するとアポカリプスに向かって歩き出す。ある程度距離が詰まったところで止まり、息を切らしながらもアポカリプスと向かい合う。
「決着をつけよう、アポカリプス」
・・・・・よかろう
それだけでソレイユの言葉の真意を理解したアポカリプスはソレイユとの距離を詰めていく。その距離は立ち合いの間ぐらいだった。
「なぁ、アポカリプス」
アポカリプスの、邪悪で禍々しい闘気は薄れることなく――――
なんだ、小僧・・・
ソレイユの、静謐で荘厳な闘気は薄れることなく――――
「“わたし”は、お前に会えてよかった。だから――――」
爽やかな笑顔で言うソレイユ。その言葉にアポカリプスは何の反応も見せなかった。それからは静寂があたり一帯を包んでいた。
どちらからともなく一歩だけ踏み込む。その時、纏っていた闘気が風となりて吹き荒れた。まるで邪魔者を排除するかのように。
そこから、もう一歩踏み出したところで二人が攻撃を仕掛けた。アポカリプスは渾身の右ストレートをソレイユは納刀してある長刀の柄に手をかけたままである。有り得ない速度で迫り来るアポカリプスの拳。ソレイユは微笑するとたった一言呟いた。
「Auf Wiedersehen――――アポカリプス」
その言葉が言い終えると同時に抜刀するソレイユ。その攻撃を感じ取れるものはここには、たった一人しかいなかった。
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