アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二十五話 黙示録の赤い竜
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lius≫は片手剣で攻撃していこうとしたが、今度は一陣の風が吹いた。それと同時に片手剣を持っていた腕は斬られ宙を舞う。
【―――!?】
何が起こったのかわからない≪The Vitellius≫。≪The Vitellius≫が困惑していると、ソレイユは首元から剣を引き抜き後退する。その直後、今度はシリウスの槍が寸分の狂いもなくソレイユの穿った場所と同じ場所を貫いた。なすすべなく喰らってしまった≪The Vitellius≫はポリゴン片となって消えていく。
その一帯が完全に消滅した後、ソレイユはアポカリプスに向かって攻撃を仕掛けて行こうとするが、他の十人のローマ皇帝たちが邪魔立てし、うかつに近づくことができなかった。攻めあぐねていると、突如ローマ皇帝たちが身を引いていく。いきなりのことにわけがわからないソレイユだったが、次の瞬間いやでもその意味を理解した。
「くそっ!?」
柄にもない悪態をつき、飛んできた火の玉を避ける。ギリギリで避けるがその余波にあたってしまいHPが数ドット削れる。火の玉が飛んできた方向をみると、アポカリプスの口から残り火が噴出していた。
「エンペラーたちを倒さないとアポカリプスに攻撃できないらしいぜ」
シリウスとベガに向かって言うソレイユ。残りのローマ皇帝たちの数は十人。一人頭三人の割合であるが、それに加えアポカリプスの支援攻撃までやってくるとなると厄介極まりない。
「ばらけて戦った方がよさそうだな」
「そうだな、各個撃破ってことで」
「よさそうね」
三方向に分かれながら、ローマ皇帝たちの相手をしていくソレイユたち。そこにアポカリプスの支援攻撃が飛んでくるがそれを避けながら戦っていく。このゲーム内で頂点の存在に等しい彼らだからこそでき打戦法であった。
◆
二時間後。≪The Domitianus≫を除く、ローマ皇帝たちをすべて排除した後、怒涛の勢いでアポカリプスに攻撃を仕掛けていき、とうとう残りHPゲージが一本になった。しかし、ここまでに三時間も休みなく戦い続けてきたせいもあり、ソレイユたちの残りHPは四割を切っており、息も絶え絶えだった。しかし、ここまで来てあきらめるわけにもいかず、三人はこの三時間でぼろぼろになったアポカリプスを鋭く見据えている。
なかなか、やるではないか小僧・・・。まさか、我がここまで追い詰められるとは思いもしなかった。だが・・・
「だが、なんだよ?」
アポカリプスの言い回しに疑問を覚えるソレイユ。そんなソレイユを見てアポカリプスが厭味ったらしく七つの口をゆがませたとき、黒い瘴気らしきものがアポカリプスと≪The Domitianus≫を包んでいく。≪The Domitianus≫はアポカリプスの近くにいたので、二人を包む黒
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