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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
テーマ短編
SAO番外編 0kcal(虚構の三膳)
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「三食だぁ?いやまあ基本食べ逃すって事ねーな、美ゆ……サチが全部作ってくれっから。いやあ、稼いでるのがこっちとはいえありがたいやら申し訳ないやらでな……お陰様で外食とか減った減った。アイツの飯SAOで食うどの外食よりうめーんだもん」


彼女の朝が始まるのは、同居人である青年が起きるより大体ほんの3分ほど前である。一つしか無いため同じ部屋で寝て居るのだが、いまだに隣のベッドに彼が寝ているのを見ると嬉しいやら気恥ずかしいやらで緊張する……と、同時に、ほんの少し安堵する。
自分の支えは、今日も隣に居てくれるのだと。

ここ毎朝起きて始めにやるのは、先ず暖炉に火を入れること。3月もまだ前半だと春というには流石にまだ外気が冷た過ぎる。当然リビングも寒いので、いち早く部屋を温める操作を行う。
次に、顔を洗う。
SAOに新陳代謝は無いので実を言えば必要無い動作では有るのだが、同居人であるとは言えこれから意中の人間と会うのだから身だしなみに気を使わないと言うのは無理だ。

夏場はシャワーで良いのだが、現実世界の癖もあって、冬場の朝に身体を濡らす気にはならない。

顔を洗ってさっぱりしたら、寝間着のパジャマを脱いで、普段着である厚手のシャツの上に、いつものエプロンワンピースを着込む。
ちなみに着替えの際の装備全解除、彼と同居するに当たって一番不安だった部分なのだが、彼にはどうやらそう言う気配にはしっかり気を使えるらしく、これまでの所ばったり鉢合わせ、なんて事はない。

……ちょっとだけ、ほんの少しだけ、残念でも有るのだが。

それはともかく、着替えが済んだなら、次は弁当作りが始まる。
作る弁当は二つ、一つは彼の昼ご飯で、もう一つは緊急時に食べるための夕飯、あるいは夜食用弁当だ。

先ず昼ご飯用の弁当は、なるたけ食べるのに時間が掛からない物がよい。必然的にサンドイッチやおにぎり等の片手で食べられる食品が推奨だが、此処で今日は少しちょっと「ちゃれんじ」してみることにした。

「〜♪」
愛らしく澄んだ声で鼻歌を歌いながら、焼いて固めた米をバンズに見立てて、茶色いそれの間に野菜と肉を挟む。所謂、ライスバーガーと言う奴だ。

「(喜んでくれるかな……)」
彼に出すのは初の試みなので少しだけ不安だが、昨日作った試作品はある程度上手くできた。彼の好みにも合っている筈だと自分に言い聞かせ、やや気合いを入れて作る。
そして同時進行で作って居るのが、緊急時用の弁当である。
以前に何度か彼が、朝方や1日帰って来なかった事があった。連絡があってもサチとしては不安で気が気ではなかったのだが、彼に取っての問題は夕飯が簡素な携帯用食料だった事のようで、帰ってくるなり全力で食事をせがまれた。
そんな彼の為にサチが考案、制作しているのが、通称長持ちバ
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