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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
テーマ短編
GGO番外編 節分!!
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…そう考えた時には、殆ど無意識の内にヤミは口を開いていた。

「……シノン?」
『何?』
「貴女、ヘリ落とせる?」
『問題無い』
「…………」
さも当然のように言った彼女に軽く呆れつつ、ヤミは苦笑して言った。

「じゃあ命令。接近するハインドを迎撃して」
『了解』
その一言で、ヤミはハインドの問題は解決したと確信した。即座に自分の役目を果たしに戻り、シノンもまた、自らの役割を果たすためにヘカートを覗きこむ。

「…………」
目算で距離は2500程。其れがドンドンと距離を詰めて来ている。
変に弾丸を当てた所で、効果は無い。狙うべきはただ一点のみ。其処に正確に必殺の一弾を叩き込まなければならない。

「…………」
距離2000。
しかし、この距離まで近づかれた時点で、彼女にとっての其れは児戯に等しくなった。身体の中心線上の先に、ハインドのコックピットが映り込む。収縮するバレッドサークルが、シノンの視線の先でゆっくりと、一つの小さな光点となり……

「…………っ」
引き金を絞ると同時、轟音が巨大な豆を打ち出した。其れは虚空を切り裂き、1700m以上の距離を瞬き一つの間に駆け抜け、そして……突然コントロールを失ったヘリが、奇妙な機動を取りながら地面へとキスをすると、大きな花火となって消えた。

「……ターゲット、ダウン。援護射撃を再開する」
『ヒューッ!Nice Jobシノン!クールだなオイ!』
『さっすが!思った通りだね!おっと!』
無線の向こうで騒ぐ仲間達に、シノンは小さく微笑み、もう一丁のスコープを覗きこんだ。

────

数分後……

「後少しよ!押し切って!」
『了解ッ!』
『Ja!!』
『そろそろM2切れるぞ!』
『こっちもたま切れ……豆切れよ』
既に敵の数は少なくなり、最期の一段が散発的に攻勢を続けるのみとなって居た。そんな時だ。

『……ヤミ、再度警告』
「えぇ!?今度は何!?」
『……戦車(ウラジーミル)
「はぁぁっ!?」
シノンの言葉に、再度ヤミが叫んだ。今度はヤミからは見えなかったが、時速50km近いスピードで接近する車体が間違いなく捕えられていた。ロシアの主力戦車の一つである、T-90[ウラジーミル]である。

『おいマジでボルシチさん達いるぞアレ!』
『みたいだね……どうする?』
「どうするって……!」
頭をガリガリと掻きながら、目の前の最後の鬼を打倒し、ヤミは怒鳴った。

「こっちは全員制圧!アイリ!」
『こっちも終わったよー!』
『此方も完了!』
「一旦こっちに来て!シノンはその場で待機!」
『了解』
言うが早いが、シノンを除いた四人のメンバーが集まる。ヤミと三人が顔を突き合わせた所で、ヤミが口を開いた。

「聴いての
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