テーマ短編
GGO番外編 節分!!
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いを殺すことなく振り向き、接近していたライフルの弾丸を迎撃する。
「ほーら、撃ってきても良いんだ、よっと!!」
踏み込んで即座に、右からの一閃が鬼の一匹を切り裂く。即座にアイリは静動を掛け、後方に向かって飛び出すと、今度は左からの一閃でもう一匹を切り裂く。そのままアイリは飛び上がると、空中で逆さまに、かつ独楽のように回転しながら、周囲に向けてMP7を乱射。着地と同時に、更に走り込み、腕を首に巻くように肩に担いだ剣を、相手の首に向けて振り切る。
二人が非常に素早く動き回り、かつ周囲に居るのが全て味方なお陰で、誤射の危険性がある鬼達は碌に発砲する事が出来ない。しかもそちらに構っていると……
アイリを狙っていた鬼の一匹が、突然倒れ、ポリゴン片となって消えた。
「Hey sweet!!こっちにもいんだから無視すんなよ!!」
乱射される12.7mm弾が彼等の身体を肉片にしてしまう。
「(良い感じね)フッ!」
遮蔽物から身体を出したヤミが、キャリコを連射した。即座に何匹かの鬼がヤミの方を向き、彼ら式のライフルを乱射してくるが、其処にもう彼女はいない。黒い風の如く走る彼女を追うように、彼女が行き過ぎた後に弾丸が着弾したが、あくまで後である。弾着は彼女を追うばかりであり、彼女自体には一発の弾丸も着弾しない。そんな事をしている間に、その鬼達にも12.7mmが降り注ぐ。
「援護も上々、か……器用な奴」
小さく笑ってそんな事を言いながら、ヤミは再び急制動を掛けてキャリコを構えて乱射する。その時だった。
『ヤミ、警告。遠方3000にハインド』
「!?」
言われて即座にヤミはビルで囲まれていない側の空を仰ぎ見た。遠く、遥かかなたに黒い点が見える。確かに、ガンシップだ。ロシア製のMi-24 [ハインド]である。
『おいおいどうなってやがる!あちらさんのバックにゃ北国の皆様でも着いてんのか!?』
「知らないわよ!黙ってて!」
リョウの怒鳴り声に噛みつくようにヤミも怒鳴り返す。
「(どうする……?どうする……!)」
既に此方は身をさらしているのだ。このままいけば味方もろとも吹き飛ばされる恐れもある。おまけに建物から援護しているリョウやシノンは火力を保ったままでは碌に動くことも出来ない。だがあのままあの位置に居ては、確実に建物ごと粉微塵にされるだろう。
「彼奴に関しては状況が許せば其れも愉快だろうけど……!」
『おいなんか言ったか!?』
「別に何も!」
『ヤミ、ヤミ』
と、不意に耳元に、妙に落ち着いたアイリの声が聞こえた。彼女は今敵に囲まれたままの筈だが、その声には息切れ一つ無い。
「何!?何か良いアイデアでもある?」
『うん!簡単だよ!シノンが何とかしてくれるよ!』
「え?」
シノンが?どう言う事か…
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