コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《五話─人が信じ合う為に》
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っても凄く重要な事だと思うし、直感だけど……兄貴も気にしてると思うんだ、君のこと」
「え……?それ、どう言う……」
「会えば分かると思う。そろそろ兄貴も家に帰ってくる時間だし、今日中に行くつもりなら直ぐに行った方が良いよ」
「あ、う、うんっ!」
最後まで聞くよりも前にキリトがそう言った事で、ボクは急いで店を出る羽目になった。入口の前で振り向いて二人に向けて頭を下げる。
「キリト、ありがとう!エギルも!」
「あぁ」
「おうっ、頑張れよ」
言いながら、店を出て、キリトの紙をチラリと見る。其処には……
「ニ十ニ層……!」
ボクにとっては、ある意味で懐かしく、ある意味では全ての始まりになった階層。どんな偶然かは分からない。けれど確かに、リョウさんのホームは其処にあると書かれていた。
────
「キリトお前、会えば分かるってのはどう言う事だ?」
「ん、あぁいや……実を言うと、一度兄貴から其れっぽい話を聞いてたんだよ。前にあるごと話した時に思い出の丘の話の出どころが兄貴だってのも、なんとなく分かってはいたんだよな」
「んじゃあ、わざわざユミルから話を聞きに来たのは……」
「兄貴がどうして会いたがらないのかが本当に分から無かったってのが半分だな。その当たりの話は実際知らなかったし」
肩をすくめて行ったキリトに、エギルはフムンと息を吐いて、腕組みをしながら聞いた。
「それじゃあ、残り半分はなんだ?」
「それは……」
キリトはユミルが出て行った出口を見ながら、キリトは小さく笑った。
「兄貴にあそこまで気に入られた子ってのに、会ってみたかったからな」
────
「はっ、はっ、はっ……」
ずっと以前……本当は、半年も経っていないのだけど、そう感じるほど前にキノコを探して走りまわって居た森の中を、ただ一カ所を目指して、ボクは走って居た。
「はっ、はっ、はっ……」
あれから五カ月の間、ボクは一度もリョウさんと会う事が出来ずにいた。
……いや、その言い方は正しくは無い、本当は“会おうとしなかった”のだ。一度リョウさんを傷つけてしまったボクは、どんな顔をしてリョウさんに再び会えばいいのか分からなくて、リョウさんを探すことを先延ばしに……結果的に、リョウさんとまた会う事から逃げ出してしまっていた。
けれどボクだってこのままリョウさんとの関係が終わりで良いなんて思ったわけじゃない。ただ、きっかけが無ければ、リョウさんと会う事すら出来ない程ボクが臆病なのもまた真実で……そうしている間にひと月、ふた月が過ぎて……ついこの間、ようやくそのきっかけがやってきた。
ボクがリョウさんから借りたコルを、全て返す事が出来たのだ。
毎週少しずつ返していた残高がようやく終わりだとエギルに告げられた瞬間、ボクはエギル
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