コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《五話─人が信じ合う為に》
[3/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の姿を、その多くの人々の目にさらしてしまう事になる。そうしたら、きっとまた……
「……!」
つまり、ボクはルビーと一緒に居る以上、リョウさんを追う事が出来ないのだ。
「(リョウさん……それが分かってて……!)」
だがどうしてそんなことを……そう考えた時、ボクはようやく、最悪のイメージに行きあたる事が出来た。
もしかしたら、リョウさんに、ボクが彼を疑っている事が分かってしまったのではないだろうか……?
ありうる。と思った。
リョウさんは、とぼけているようで実は色々な所で鋭い人だ。或いはボクが自分を疑っているのを、ずっと前からお見通しだったのかもしれない。けれどだとしたら……ボクは、リョウさんにとても酷い事をした事になる。
信じ合っていたと思っていた相手に、最期の最後で裏切られる。其れは、ボクがつい先日、同じレイドパーティのメンバーにされた事その物だ。そんな最も忌むべき事を、ボクは自分の手でリョウさんにしてしまったのだ。
「あ、あぁっ……!」
焦りながら、ボクは転移結晶を握りしめる。
違う、違うのだ。確かに、ボクはリョウさんを信じ切れていなかったのかもしれない。けれど信じたいとはずっと思っていたのだ……いや、殆ど信じていたのだ。なのに……
「こんなのっ……!」
今すぐにでも追いかけて、伝えるべき事を伝えたい。けれど、其れは出来ない。もし同じことを繰り返してしまったりしたら、それこそリョウさんがしてくれたことが無駄になってしまう。
「〜〜〜〜ッ……!」
結局ボクは、その場から一歩も動けないまま、ただルビーの身体に縋りつくように、小さな声で泣いていた。
────
2024年5月2日15:26
ボクは佇んでいる。
何時もは持ったままにしている武器をストレージに仕舞い。乱雑で狭い店内をのんびりと眺めながら、ボクの足よりも少し長い椅子に座って、足先をぷらぷらと遊ばせている。
あの事件で出会う事が出来たとある友達と、その人の親友……今となってはボクに取っても友達だと呼べる人に作ってもらった、不本意ながらやや女の子っぽい……けれどこっそりと気に入っている、チュニックを羽織って。
──もう、五か月も経つんだなぁ──
ふとそんな事を思いながら、カウンターで交渉している二人の男を見る。今交渉しているのは、チョコレート色の肌をした強面のおじさん……エギルと、ちょっと気の弱そうな男のプレイヤーだ。
「(だめだよー、エギルに弱い所見せちゃ……)」
心の中でそんな事を言うも虚しく、交渉がエギルの有利に進んでいるのが分かる。あぁなると、きっと限界まで値切られてしまうだろう。
そんな仁義なき商売風景を見ながら、ぼくはこれまでのエギルとの商売を思い出す……そう言えばこの前のアーマード・モール
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ