暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《四話─救ってやるよ》
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。すなわち──

「ユミル!走れ!」
「う、あ、は、はいっ!」
言いながら、リョウはガーディアンとユミルの間に割り込み、水平に薙刀を構える。と同時に、凄まじい衝撃がリョウの両腕にのしかかった。

「ぐ、む……!の、ったれがぁあああ!!!」
全身の骨がきしむような圧力と共に、精一杯に踏ん張った脚が冗談のような速度で雪を巻き上げ後退して行く。が、此処で踏ん張るのを止める訳にはいかない。後ろにユミルが居るのもそうだが、今ほんの少しでも力を抜けばその時点で自分の身体が弾き飛ばされる嫌な自信が、リョウには有った。そしてその場合、自分も大ダメージは免れないし、まぁ後方の彼に付いては最早言うまでも無いだろう。

『と、まりやがれぇえええ!!』
息を詰めているため声には出さない物の、内心で叫びながらリョウはドンドンと後退する。やがて、殆ど端の辺りに居たガーディアンとリョウは折りの中央付近までやって来て、ようやく止まった。

「ッ!」
瞬間的にチラリとユミルを確認する。問題無い。先程までと比べれば大分近いが、十分に距離の有る位置に居る。

「調子ぶっこいてんじゃ……!」
其れを確認するや否や、リョウは一気に腐剣から薙刀を外す。今の衝撃によって“抜けた”ダメージで、大分HPは減った、具体的には残り五割強と言ったところだが、構っている訳にも行かない。即座にもう一度ヘイトを調整する必要があるからだ。

「フゥっ……!」
体を一度大きく捻ると、そのまま薙刀の柄を引っぱるように一回転。次の瞬間、薙刀の刃に緑色のライトエフェクトが灯る。そのまま、一気に回転速さを上げて、リョウの身体が独楽のように回転する。

薙刀 上位四連撃技 乱嵐流《らんらんりゅう》

「ッ……!!!」
合計で四回転した体が、ガーディアンの足首を左足から右足へと流れるように切り裂いていく。
回転が止まり、雪煙がリョウを取り巻くように再び咲いた。更に……

「ねぇよっ!!」
回転終了の位置関係から、真後ろに回ったガーディアンの膝裏を、オレンジ色のライトエフェクトを纏って曲げ上げられたリョウの脚が思い切り蹴り飛ばす。

単発技 背烈《はいれつ》

「もうちょい……!」
これで残りのHPは三割になった。もう少し……そう考えながら、リョウは硬直が解けると同時に振り返る。ほぼ同時に、ガーディアンが腰だめに剣を引いた。
先程のリョウのような緑色のライトエフェクトが腐剣に灯り、其れが空を咲いてリョウの頭を吹き飛ばそうと迫るのを、リョウは頭を下げて躱す。

『もう一本……!』
そのまま振り切った腐剣を振りあげて来るガーディアンから、リョウは側面に回り込む。次の瞬間、寸前まで自分が居た場所に腐剣が叩きつけられ、地面が陥没した。

「攻守交代だコラ……!」

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