暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《四話─救ってやるよ》
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に直線的である為回避などの対応は全く難しくは無い。ただ今回だけは事情が違う。何しろ今ガーディアンがスキルを発動しようとしている、その直線状には、何の対抗手段も持たないHP即死圏内のプレイヤーが一人つっ立っているのだから。

「ユミルちょっと大人しくしてろ!」
「わぅっふ!?ちょ、リョウさん何!?」
「舌噛みたくなきゃ黙ってろ!」
ユミルの側面に着くや否や、リョウはその小さな体の膝の裏と首を後ろに手をまわして一気に抱えあげる。所謂お姫様だっこでありユミルは顔が真っ赤だが、んなことを気にしている余裕は無い。リョウがユミルを抱えあげた直後に、突進が始まったからだ。

「やべぇやべぇやべぇ!」
「わぁぁぁぁあああ!?」
ドズン、ドズン、ドズン、ドスンドスンドスンドンドンドンドンドンドン!!と凄まじい地響きと共に高さ六メートルの人型の鋼鉄が迫ってくる様を見て、流石にリョウもユミルも叫んだ。

「ぬぐごご……!」
「り、リョウさんもっと急いで!いそいで!」
「急いでんだよこれでもぉ!!」
全速力でリョウはガーディアンから見て左に向けて走る。巨体ゆえか人間が行うよりも大分踏み込みのスピードとしては遅いそれだが、そもそも歩幅自体がでかいため結果的には其れなりのスピードでガーディアンは接近してくる。しかも唯一の救いである微妙な遅さも、悪い方向ばかりに作用している訳ではない所がまた性質が悪い。

『こういう突進技うッぜぇ……のな!』
と言うのもこの《アバランシュ》本来完全な直進の突進であるはずが、此方が回避しようとする方向に微妙の方向修正しながら接近してくるのだ。実際この手の攻撃を受けて見ると分かるが、こういった微妙な追尾技は、切迫した状況下で受けると完全回避が中々に難しい。
が、とは言え、リョウとて五歳からゲーム三昧のゲーマーである。アクションゲーム等これまでの人生でそれこそ腐るほどやってきたのだ。この程度は……!

「口閉じてろよ!」
「え、わぁっ!?」
ガーディアンとの距離が5m位になった所で、リョウはいきなり急制動を掛けた。再び雪が大きく舞い上がり、リョウの身体が滑る。が、ガーディアンが振りあげた剣を振り下ろす直前で、脚が地面をしっかりと捕え……

「ほっ!」
「!!?」
其れまでガーディアンから見て左に全速力だった身体が、一気に右に向けて跳躍した。振り下ろされた剣は何もない地面を大量の舞い上がった粉雪と共に陥没させ、リョウはその勢いに煽られるようにバック宙しながら距離をとる。そのまま二三回全力でサイド、バックステップを繰り返し、

「っと……!」
「(パクパク)」
「投げるぞ!受け身取れよ!」
「ふわぁっ!?」
「許せ!」
言いながら、リョウは落下ダメージが発生しないギリギリの高さでユミルを放り投げる。
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