コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《四話─救ってやるよ》
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と笑って、リョウは振り下ろした体勢で硬直する。その笑顔がぬか喜びでない事を証明するように、怯み動作と共にガーディアンのHPがガクンと減少し、最期の一本のHPゲージへと食い込む。
と、同時に、音の無い咆哮が、再び花畑へと響いた。
「──────ッ!!!!」
「っと!」
その咆哮の隙を利用してリョウは後退、一度後ろを見た。視線の先には、隅っこの方でじっとしているユミルが居る。
「ユミル!そのまま端に居ろよ!今前に出られたら守り切れんからな!」
「〜〜〜〜ッ!!」
リョウの言葉にユミルがコクコクと何度も何度も頷く。あの反応を見るに、まぁ間違いなくボス戦は初めてなのだろう。初見がこれだけ大迫力の巨大ボス、其れもデカイ剣をブンブン振り回すタイプのなかなか恐ろしいタイプとは、あの子供、つくづく運が無い。
『こりゃトラウマもんだな……』
そんな事を思いながら苦笑して、一旦リョウはガーディアンから大きく距離をとる。ボスモンスターのHPが一定の値になった時や、一定時間内にある程度以上のダメージを受けた時などに、彼等が特殊なモーションをとる事は多い。そしてそのモーションの後には、大抵攻撃の速さや、パターンが変わる事がままある。
今回の場合三段あったHPが二段目に突入した時は特に何の特殊動作も無かったため大きく警戒する必要は無かったが、先程見た通り三段目に突入した途端、ガーディアンは明らかにこれまでとは異質な叫びをあげていた。警戒して距離をとるに越した事は無い。
が、後になって思えば、これは“やや”悪手であった。
距離をとる事が必ずしも安全策でない事は分かっていたが、今回の場合はその最たる例だったのだ。
ガーディアンが腐剣を大上段に構える。と、その刃に赤色の光が灯った。
「ちょっ!?」
その様子を見た途端に、リョウが目を見開く。あれは大剣カテゴリに属する単発突進系のソードスキル。《アバランシュ》の構えだ。
《アバランシュ》は、SAO内で幾つもある突進系のソードスキルの中でもかなり優秀な部類に属する。単発技としてかなり重量のある攻撃であり威力が高い。その上疾走、滑走共に距離が長く、踏み込みもかなり速いためミドルレンジに居ても一気に距離を詰めて斬り込む事が出来、かつ躱されてもそのまま走り抜ける事で結果的に相手と距離をとる事が出来、スキル後硬直の隙を上手くつぶす事が出来る。
その優秀な突進スキルを……
『あのデカさで使うんかよ……!?』
そう思いながら、リョウは即座に振り向くと、“ユミルに向けて”低空跳躍した。
アバランシュはボスモンスターが使うソードスキルとしては十分過ぎる程に十分な脅威だが、今回の場合最も問題なのは其処では無い。確かに、《アバランシュ》はスキルとして優秀だ。しかし実の所踏み込みも斬り込みも、素直すぎる程
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