コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《四話─救ってやるよ》
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た。
おまけに、仮に其処に辿りつけたとしてもユミルの望みが叶う保証は……
「(今考える事か!悪い方に考えてる暇があるなら……!)」
とにかく此奴を倒すことだけをイメージするべきだ、頭の中で次の瞬間の動きを何通りも考えながら、リョウは構え直した。この武器の重さにはもう慣れた。だが、この武器の質量や慣性は変えようがない以上、敵の攻撃のように躱しやすくなったり、相手の次の動きが読めるようになるなどの劇的な変化がある訳ではない。ただ、精々振り方のコツが少し掴めただけ。あとはどこで、どのタイミングで、どのようにその行動を実行するかを考えるのみである。
「(単発技でぽこぽこやってる暇はもうねぇ、あとは……)」
頭の中のシュミレーションが終わる。次の瞬間の相手の動きが、頭の中に記録された予備動作と重なっていく。相手の攻撃は……
「────────ッ!!!」
「吸ぅ……吐ぁ……」
左上からの振り下ろし。ソードスキルだ。速度は通常の振り下ろし動作と比較して約60%の加速補正。そのまま全体としては振りあげに移行するニ連撃。だが……ニ撃目は撃たせない
「…………」
振り下ろされてくる巨剣が、スローモーションで視界に映し出される。前に二歩、左に一歩。そのまま身体を沈み込ませて振り下ろされる刃を眺める。浴衣の袖を僅かに掠めて、振り下ろされた剣が地面をめくり上げ、土煙を上げる。だが、当たってはいない。その事実さえあればいい。
リョウは身体を大きく沈みこませ、左手の冷裂は地面すれすれの所まで、大きく後ろへ引いていた。刃が纏うは深い森の如く、何処までも深い深い緑色。それは薙刀の技を究めた物のみが手にできる、薙刀最上位の一。
「喰らい……やがれっ!」
振りあげた刃が縦一閃に守護者を切り裂く、そのまま横に八の字を描くように翻った刃が振り上がりニ発、そのまま振りあげた刃を縦一閃に振り下ろし、三、更に前に一歩出ながら振りあげ四、再び振り下ろしで五、その振り下ろしを中断で止め、そこから突き込みで六、その体勢を維持したまま身体を大きく回転させて七、八、九、十……十一発。
たった一発でも果てしない破壊力を秘めた冷裂の一発一発が、恐ろしい勢いで守護騎士の身に叩き込まれ、刻んだ傷の分だけ確実にそのHPを喰らい尽くしていく。其れはあたかも、刃に刻まれた龍が、騎士の身を喰い散らしていくかのように。
そして……
「ァァァァァァァァアアアアアアアアアア…………!!!」
回転を止める時の慣性を利用して、リョウは腕の中で柄を滑らせ、弓を引くように右腕を引いて守護騎士を睨んだ。
ただ一撃に全てを乗せて、喉も裂けよとばかりに叫びながら……放つ……!
「羅アァァァァッ!!!!!!」
ド、ン、!!!!!!!!
と空気を撃ち貫く音を立てて突き出した刃は
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