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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
Roh×戦士達 《三話─Flower:Snow drop》
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でも驚いたように口に当たる部分を押さえていた。

「あー、なんか、気に障る事言ったっぽいな?いや、馬鹿にするつもりは無かったんだが……」
「う、ご、ごめんなさい」
「別に。その様子じゃ、顔の方でも、何かしら苦労したんだろ」
「…………」
肩をすくめてリョウは苦笑する。その様子に、申し訳なさそうにユミルが俯いた。

「けどなぁ……あんまり方法や対価に選り好みできる程、いつも贅沢になれると思わねー方が良いぞ」
「えっ……?」
ややどう言った物か迷ったように言ったリョウの言葉は、いつものものより少し面倒そうな調子だ。

「なりふり構ってらんねーときってのは……例えば今のお前がそうだが、人生一度や二度はあるもんだろ?そういう時は、払うもんや差し出すもんは最低限……本当に譲れねーもんだけ覗いて後はあんま選ばん方が良い。その方が成功率増すからな。まぁ、言われなくても分かってる事だろうが……」
「……でも……お父さんたちは……」
「?」
不意に飛び出した妙な言葉がリョウの言葉を止める。消え入りそうな声だったが、リョウにははっきりと父親がと聞こえた。

「お前の親父さんがなんだって?」
「え、えと……」
矢や躊躇したように口ごもったユミルはしかし、何処か勇気を奮い立たせるように何故か虚空に向けてコクンと一つ頷くと、兜の隙間から見える大きな瞳にリョウの顔を映して言った。

「昔、ボクが友達が出来なくて泣いて居た時に……お父さんとお母さんが教えてくれたんだ。『人は信じあうから、一緒に居られるんだよ』『人は本当は、あったかい生き物なんだよ』って……」
「…………ッ」
「ボク、今度の事で、一緒にいた人達に、裏切られたんだ……騙されて、酷い事された。でもね、ボクは、お父さんとお母さんの事を信じてるから……二人は、ボクに絶対嘘を言ったりしないから……だから、ボクを信じてくれて、ボクが信じられる、あったかい人を探そうって思って……あそこに居たんだ……」
リョウは少しだけ息を詰まらせたような声を出した後、合点が言ったと言う風に息を吐いた。

「成程な、だから最前線の転移門前で、顔も報酬も言わずにただ“助けてくれ”って繰り返してた訳か……お前の顔や報酬目当てじゃなく、“別の物”で助けてくれる奴を探してたわけな」
「うん……でも、殆ど誰も、見向きもしてくれなかったよ……あ、リョウさん以外の人はね」
最後の方は小さく微笑んだのだろう、リョウは何となく誤魔化すように肩をすくめた。

「でも……ねえ、リョウさん」
「あん?」
「ボク、間違っていないよね?」
聞き返すと同時、ユミルは何処か祈るような眼で、懇願に近い調子のまま、聞いてきた。

「間違い?」
「……ボク、こんな事言ってるくせに……今は、少しだけ、躊躇っちゃうんだ、人を
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