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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
Roh×戦士達 《三話─Flower:Snow drop》
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痛い、リョウさん……」
「結構、痛いなら生きてる証拠だ……なーんて、んなわけあるか。この世界で痛いなんつーのは有り得んの。お前さんのそれは、錯覚です」
ううっ……と言いながらリョウを見上げてユミルは涙目で「何するのさぁ」と聞く。

「やかましい。ぼーっとすんなっつーのに固まってるお前が悪い」
「うぅ……だって……」
「だってもヘチマもあるか。良いか、次の瞬間にも死ぬかもしれん場所に居るってのをもっと自覚しろ。其れが出来てりゃ、どんなに怖くても、外側に意識を向けないで居られる隙なんぞ今のお前には無いってのが分かるはずだ」
「…………」
しょんぼりと肩を落とすユミルにやれやれと首を振って、リョウは再び行く先を見据える。
と、不意に少し考え込むようなそぶりを見せてから、リョウは頬を掻いて言った。

「……そっちに敵が回っちまったのは、俺のミスだ。怖えぇ思いさせて悪かったな」
「えっ……あ、えっと……!」
不意打ちの謝罪に、ユミルは反射的に否定しようとして、けれどもどう言えばいいのか分からずどもってしまう。そうしている間にリョウは頭をガジガジと掻くと、フンッ、と息を鳴らして言った。

「回復済んだら直ぐ動くぞ。時間ねーんだ。きびきび動け」
「り、了解!」
言いながら立ち上がる。ユミルは、ふと目の前に立つリョウの背中を眺めた。リョウのHPゲージは、先程戦闘でも精々一割程度しか減って居なかった。五匹居たマッド・トマトも、これでは形無しである。……だが、それはあくまでも、「この戦闘で」の話……仮に、もしリョウが今までに全く体力回復を行わずに此処まで来た場合、恐らく既に八割はけずられている計算だ。
どう言う訳か、周囲に居るモンスターはリョウだけをやけに集中的に狙うのだ。恐らく、自分が付けている腕環の効果もあるのだろう。
事前に告げられていたこととはいえ、リョウを自らの囮に使うようなこの戦術には、ユミル個人としては、罪悪感を感じずには居られなかった。
この方法が最善であると分かって居ても……いや、分かっているからこそ、役に立てないままただ連れられる申し訳なさがユミルの中に募る。自分自身が望んだ事だと言うのに……

『勝手、かなぁ……?』
もう一度、ユミルはリョウの背中を見る。
気が付くと、彼は歩きながら口を開いていた。

「あ、あの……リョウさん……」
「ん?なんだ」
「……その、リョウさんは……どうして、ボクに協力してくれるの?」
聞きながら、ユミルは己の考えがはじめと矛盾し始めている事に気が付いていた。

初めにユミルが望んだのは、純然とした善意だ。父と母の言葉と、人の優しさを信じて、ユミルは赤の他人に助けを求めた。けれど其処に、理由を求めようとはしなかった。何故なら《理由ある善意》を与えてくれる人の内、その《
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