コラボ・クロス作品
Roh×戦士達 《三話─Flower:Snow drop》
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に向け右手は柄の中ほど、左手は上部を持った姿勢となる其処から少し薙刀を腰まで落とし、姿勢を中腰にして刃をやや低く向けると……刃が水色の光に包まれ……
「キィ!!」
「キィィィ!」
「破ァッ!!」
甲高い声を上げて、其々の短剣に緑と青色のライトエフェクトを纏わせながら飛びかかって来るトマト頭を威圧し返すかのように咆哮すると同時に左から一閃、先ず空中で叩き落とす。
薙刀 単発技 静波
と、迎撃を逃れた一匹が高速で間合いを詰め、突き出した緑色の光を纏う刃がリョウのわき腹を掠め、続いて……
「打ァッ!!」
「ギュアッ!?」
その瞬間、レモンイエローの光を纏った膝蹴りが、モンスターの腹部を直撃し、吹き飛ばした。
足技 単発技 迫打《はくだ》
敏捷系のモンスターの一撃を、避けきろう、弾ききろうとしても、不可能なのは初めから分かっている事である。
元々、リョウには敏捷値自体が一切ないのだ。そんな無理のあるビルドでは、いくら見えていようが分かっていようが、どうしてもそれらに反応する限界値はある。それらを嘆く事等、今更意味が無い。故に、リョウは戦闘中全力で攻撃を当てることだけを考える。例え相手と刺し違える形で攻撃が命中したとしても、此方が一撃でやられさえしなければ、自分は確実に先に相手を仕留められる自信がある。それだけの攻撃力がリョウには有った。故に、用は当ててしまえば其れでリョウにとっては勝ちなのだ。敏捷優先型のビルドのモンスター相手には、これが一番手っ取り早い事を、リョウは良く知って居た。
……無論、一人で居る時にしょっちゅうこんな事をしている訳ではないが、今回の場合……
「すご……」
「ユミル!ぼぉっとすんな!右だ!!」
「えっ!?わぁぁっ!?」
リョウが怒鳴ると同時に、小さな鎧姿が全力で右に向けて盾を構える。その盾にひっそりと彼の右側から接近していた樹木が大剣を持ったような形の重装型モンスター、《バリオン・トレント》がその大剣を叩きつける。
「うぅぅっ!!」
凄まじい衝撃を撃ちつけられて、ユミルの身体が3mほど後退する。盾を“抜けた”衝撃だけで、彼のHPが一割近く減った。その事実に彼はぞくりと背筋に悪寒が走ったのを感じ取る。
盾で受けて、これだけ減った、まともに受けていたら、一体どれほど……
「割れ、ろっ!」
と、割りこんできたリョウが、朱いエフェクトを纏った薙刀で即座に相手を殲滅する。次の瞬間、トレントは真っ二つになり、爆散した。
────
「ふぅ……無事だな、ユミル」
「あ、ぁ……」
「……フンッ」
「めぴっ!?」
リョウの呼びかけに答えず、盾の後ろでカタ、カタと音を立てて震えるユミルの兜を、ガツンっ!と音を立てて彼はぶったたく。
「〜〜ッ!……
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