コラボ・クロス作品
Roh×戦士達 《三話─Flower:Snow drop》
[3/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
んと頷きながら言うリョウさんの顔は本当に楽しそうで、普段とは打って変わって、とても子供っぽく見える。
「そもそも、俺が攻略組に居るの自体、この世界を終わらせたいなんつー理由より、そっちの方が今はつえーかも知れんさ。昔は違ったんだが……ま、適応力って奴だな」
「じゃあ、普段も、そう言う事思いながら冒険してるの?」
「まぁ勿論、最前線なんかは普段から命がけだから、戦闘中にそう言う事考えてる余裕が有るかっつーとそうでもねーがな?後で思いだして面白い奴だったと思ったMobも居たし、景色やアイテムなんかは分かりやすいよな。お前が好きそうなMobの居場所なんかも知ってるぜ?」
「……!た、例えばどんな?」
「そうだな……って、おっと」
「?」
ボクが前を歩くリョウさんの顔を覗き込むように聞いたのをみて、少し考えたリョウさんはけれども不意に立ち止まると、其れまでの笑顔を引き締めた。つられてボクが正面を見ると……其処に、銀と白のアーチが有った。銀色の細い金属で出来たアーチに、白い花の付いた蔓状の植物が巻き付いたそのアーチはフローリアの南門……つまりこの先は、フィールドと言う事になる。
「どうやら時間切れだな。楽しいお話は次はお前さんの相棒を交えた上でにしたいとこだし、一旦中断だ」
「あっ……、うん……!」
リョウさんの行った“相棒”と言う言葉に反応して、ボクも表情を引き締める。
「いいか?買い物した時にも言ったが、転移結晶はぜってーに懐から手放すな。俺が言ったら即飛べ」
「う、うん……」
「で……えーと?二十二層に飛ぶんだっけか?」
リョウさんの言葉にボクはコクリと頷いて答えた。
「この前まで其処に居たし……慣れてるから……」
「ふむ……んじゃあもしお前が飛んだ後俺が飛んで来なかったら、そんときはまぁ、気を取り直して何とか生きてくんだな。……間違っても自殺とかはするなよ」
「…………」
「返事」
「ぅ……はい……」
「良し」
余りしたくない返事を、ボクは小さな声で言う。リョウさんの指示に従うのが嫌なのではなくて、ただ……その事を考えるのが嫌だったんだ。
……すると不意に、俯いたボクの頭へ鎧越しにかしゃん、と手が乗せられる。つられるように顔を上げてリョウさんを見上げると、其処にはまたしてもニヤリと笑った顔が有った。
「安心しとけ。俺は死なねえし、お前も死なせねぇよ。俺はまだまだしてーことが有るし、お前と、お前と相棒の冒険なんざまだ始まってもいねぇンだ。こんなとこで、くたばってられねぇだろ?」
「……!う、うんっ!頑張る……!」
「よーし」
そう言って、ボク達はアーチをくぐる。
雪と花達が、ボク達を迎える……
────
2024年1月2日22:04
「割れろ!!」
血色の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ